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57分の1の性善説

こんにちは。昨日は疲れて寝てしまい書けませんでした。なぜか昨日は仕事終わった後かなり疲れていました。たぶんがんばって仕事で説明したからだと思います。

仕事について書こうと思っていたのですが、気になる話題があったので、それについて書いてみようと思います。免税店のニュースのことなのです。朝仕事に行く前に準備をしている時、ラジオをきいているのですが、そのときに免税店の話題がありました。

日本に旅行に来た外国人が免税店で買うと、日本でかかる消費税が免除されるわけですが、これは外国人が自分の国へ持ち帰ってその品物を使用することが前提である制度なわけです。つまり、外国人が免税店で買った品物を日本で使うとなると、本来税金が課される。

しかしながら、実際、その外国人が品物を外国で使うか日本で使うかを調べきることはできない(今までしてこなかった)わけなので、穴だらけの制度です。当然そんなルールを全員が守るはずはなく、報道によれば、日本国内で転売しているケースが多々考えられるということでした。

調査によれば、2022年において、免税店で1億円以上の買い物をした人の合計購入額は1704億円であるということで、これは一人あたり4.5億円の買い物をしているということになります。1億円まで買い物はしていないものの、数千万、数百万の買い物をしている外国人はたくさんいるわけで、その総額は大変なものになると思います。

税関は航空会社と連携して、免税店で1億円以上の購入者のうち57人に検査を実施したそうです。驚くべきことにというか当然そうなるべきというか、57人中1人しか免税店で買った品物を持っていなかったということです。つまり57人中56人は不正行為を行った(おそらく転売)状態で出国しようとしていたわけです。というか、今まではそのほとんどが見逃されてきた。政府関係者は「高額購入者の多くは国内で転売しているのではないか」と言っているということです。

これたぶん聞いた人のほとんどが、改めて呆れているか、諦めているか、はたまた朝からやる気がなくなっているか…。だってこれだれがどう考えても、そんな隙間だらけのルール守るはずがないじゃないですか。むしろ守らせる気がないというべきだと思います。転売するに決まっているルールにしか見えません。一応ルールとして定めているが、暗黙の了解で、外国人は安く買っていいよ日本人はだめだけど、と言っているようにしか見えません、というかたぶんそうなんでしょう。

ラジオに出て解説していた社会学者かなんかの人が、「今までは性善説で考えていましたがこれからは変わっていくかもしれません」的なことを言っていましたが、何千億円というレベルで不正がまかり通っているのに、なぜそんなのんびりしたかんじなのか?自分の財産を根こそぎ奪われていっても、自分は性善説を信じるから仕方ない、とこの学者はそう考えるのかな?

どう考えてもバカなルールです。それをまず指摘するべきでしょう。ルールを作ったやつがバカです。それを公共の場で指摘できない要因が何かあるのでしょうか?もし発想自体がないとすれば、どうして学者を名乗れるのだろう。

本来、ルールを定めるにあたり、納得の行く背景がそのルール自体になければならないはずです。ルールが成立するまでの、だれもが納得するような根拠や過程がないといけないと思います。でもこの免税店の外国人のルールは、57人中56人が不正をしています。そしてその根拠となるルールはしっかり取り締まろうという気があるものであるとは思えません。はっきりと外国人が得をし、日本人が損をするルールになっています。その背景は明示されないまま。

それを今までは性善説だったのだろうで済まそうとするなんて、あまりにも能天気ではありませんか。だれかわからないけど社会学者の人。


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