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旅の原体験       ~人生の寄り道〜


私が“旅“の魅力を知ったのは、2年前。
夏が始まる少し前、2年間勤めた職場を退職し、最後にもらった有給休暇で京都へ旅にでた。

きっかけはInstagramの広告で目にとまった
『人生の寄り道』
という文字。
これは京都のとあるホテルのコンセプト。

これから何をしようか、どうしようか悩んでいた私はこの言葉にピンときた。

『ここへ行こう!』
そう思い立ち、1週間後に旅へ出た。

ここで何が見つかるかもわからないけど、心が赴くままに行動してみた。

そこのホテルに着き、京都のおすすめを教えてもらいひとりでぶらぶらと巡った。
そして夜はホテルで上映されるショートムービーを滞在者の方達と見て、ショートムービーの感想をスタッフさんが話してくれるそんな素敵な夜を過ごした。

結局そこで4泊したが、なんだか帰るのにはまだもったいなく感じた私は、次に泊まるところを探した。

そうして見つけたのはお洒落な内装で心惹かれたゲストハウスだった。
そしてなによりの決め手は、コロナ禍で安く泊まれて連泊するのにはうってつけだった。

そこのゲストハウスには夜遅くに着いた。
コンビニで軽くご飯を買ってキッチンで温めて、今日の夜はすぐに寝よう。そんな風に考えていた。

ところが、キッチンで食器を探している私に『何か探してますか〜?』ととある男性が声をかけてくれた。

聞けばゲストハウスに1ヶ月近く滞在しているそう。

その男性がなにやら大きな鍋の中をお玉でかき混ぜている。
なんだなんだ?とのぞいたとき、スパイシーで食欲をさそる匂いがした。

私:『カレーですか?』
男性:『カレーです。』
   『あ、食べます?これ今から皆んなで食  
    べるんですよ〜』
私:『え、いいんですか〜!』

ゲストハウス初心者の私にはこのアットホームな気さくさがなんとも嬉しかった。

そんなこんなで、コンビニ飯からカレーパーティーへと夕食のグレードがどんと上がり、
他の滞在している方たちと、朝から煮込みに煮込んでくれたカレーを4人で囲んで頂いた。

そこでの会話は、普段日常で議論しないようなこと。

まず、色んな地域の人が集まると面白い!
それに、年齢も経歴も職業も、今まで体験してきたことも全く違う。
なのにこんなにも会話が楽しいなんて!

“こんな心地のいい環境初めて″

これが私のゲストハウス初体験の感想だった。

次にやることも何も決めず、ただ、『人生の寄り道』をしに来た京都。

そこでの出会いが、私の背中を押してくれた。
『リゾートバイトすればいいじゃん!』
リゾートバイト?って興味はあるけど…学生のするものじゃ…?そう思っていた私の背中を

『まだ24歳でしょ?なんでもできるじゃん』

という21歳の言葉に背中を押され、各地を転々とし始めた。

あれから2年、まだ『人生の寄り道』真っ最中である。


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