2024年3月27日(水)詩の上達とはなにか

昨日は横浜の特定健診だった。雨の中を、鶴ヶ峰病院に早朝から行っていた。この病院には、7年ほど前に脚を骨折した時に2ヶ月以上も手術入院をしていた。ちょうど横浜で、詩の教室を始めたばかりの頃だった。

ところで、詩の教室をやっていると、たまに、詩が急速にうまくなってゆく人がいることに気づく。

というか、それまでの詩とは明らかに違う段階の詩を書き始める人がいる。多くの中から抜け出る、と言ってもいいかもしれない。

それまでは、みんなと同じようにゆったりといつものような詩を書いていたのが、「あれ、この人の詩、すごいな。変わったな。上達したな。」と感じる。

それで、詩の上達ってなんだろうと考える。いろいろあるだろうけど、その一つは、上達とは、「言葉(自分の詩)は容易には伝わらない」、ということを知ることなのではないかと思う。

自分がよかれと思って書いた詩も、人にはなにものでもない、ということを、幾度も経験して、悩み、実感として知った時なのではないかと思う。

言葉は容易には伝わらない、という段階に立つことが、詩の上達なのだと思う。

さて、上達したあとはどうするだろう。ひたすら人に少しでも伝わる方法を、自分の詩と相談しながらじっくりと探してゆく。あるいは、夢中になって書いていれば、まれに、伝わる詩を与えられる。それを拾ってゆく。

繰り返すけど、詩は人に、容易には伝わらない、ということを知っているから、伝わる詩の奇跡に感動できる。そう思う。

創作とは、なんと不可思議で、魅力に満ちたものだろうと、この歳になっても熱く思う。

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