2023年12月19日(火)誰でもまた詩を書き始めることができる
火曜日の朝だ。つらい夢だった。電話をしている夢だった。周りがうるさくて大声を出したら、実際に大声を出してしまい、揺り起こされた。
ところで、すでに何度か話をしてきたことだけど、ぼくはいったん詩をやめた。そしてまた書き始めた。三十代の途中から五十歳近くまで、まったく詩を書いていなかった。読みもしなかった。その頃には、また書くことになるなんて思いもしていなかった。それでかまわないと思っていた。詩なんか書かなくてもどうということもなかった。生きてゆけた。
それなのに五十歳をすぎてまた書き始めた。いつのまにかまた書いていた。
だからと言って、若い頃に詩を書いていた人に、また書きましょうなんて、おせっかいなことを、ぼくは言うつもりはない。
けれど、ひとつだけ言えることがある。特別な理由がなくても、だれでもまた書き始めることはできるし、書いてみれば、前の時よりも肩の力が抜けていて、ずっと詩作を楽しめる。
そして、若い頃のように言葉に勢いはなくなってはいても、言葉の前でしっかり立ち止まることはできるようになっている。立ち止まることによって、たまに表現の深みへ行けることがある。
気のせいかもしれないけど、かつて書いた詩が、自分を呼んでいる声がすることがある。またわたしを書いてくれてもかまわないのだと。そこまで詩はぼくを好きでいてくれたのか。
また書いてみてもいい。
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