見出し画像

2024年4月11日(木)好きなことをしていても、バチはあたらない。

昨日、6月に横浜で講演をする告知をしました。

それで、夜、お風呂に浸かって、そうか、また講演をするのだなと、つくづく考えたのです。なんでこんなふうになったのだろうと、思い出していたのです。不思議に思えたのです。

7年前、ぼくは66歳で長く勤めていた会社をやめました。その時のことを思い出していたのです。

あの頃、しばらくは仕事を探すこともしないでおこうと思い、好きなことをしてみよう、43年間も早起きして電車に乗って、人に使われて仕事をしてきたのだから、もう、自分のために時間を使ってもバチは当たらないのではないかと、思ったのです。

それで、好きなことと言えば、書くことしかなく、だからSNSで詩を書くことや表現をすることの、楽しさや、苦しさを、書いていたのです。

あの頃、病院帰りに、みなとみらい駅近くのタリーズの隅の席で、MacBookを開いて、好きなことを好きなふうに書いて、なんだかすごく幸せな気分になっていたことを思い出すのです。書くことさえ手放さなければ、もう何もいらないと感じていたのです。

SNSの文章なんて、そんなに多くの人が読んでくれるわけでもありませんでしたが、そんなことはどうでもよかったのです。書いているだけで幸せでした。泣きたくなるほどに幸せだったし、生きてきてよかったと思いました。

あれから7年が経ちました。その間に、詩の教室を開いて、3冊の本を出して、こうしてたまに講演まですることになって、なんか、どうしちゃったんだろうと、ふと、思うのです。

でも、おおもとの、根っこのところのぼくの思いは、まったく変わらないのです。

ぼくが愛しているのは、だれが読んでくれなくても、喫茶店の隅の席で、コーヒーを飲みながら、好きなことを書いていること、それだけなのです。

だからそれを忘れずにいようと思うのです。繰り返し思うのです。

人前で話ができることのありがたさを、あらためて感じて、心をこめて話をしようと思うのです。

残り少ない人生です。やれることをきちんとやってゆこう。だから、みずから命を捨てるなんてもったいないことは、ぼくは考えたこともないのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?