2024年7月30日(火) ぼくは一台の、みすぼらしい観覧車のようでありたい。
移動遊園地、という言葉が好きです。
「遊びにくれば」、というだけではなく、みずからがそばにやってきてくれて、「どうぞ、好きなように遊んでください」、と言ってくれているようだからです。
ぼくが詩の世界でやりたいのは、移動遊園地と似ているのかもしれません。
移動詩、なんて言葉はありませんが、たぶんそんなものなのです。
生きていて、詩を必要としている人がどこかにいてくれるのなら、ぼくはぼくの詩と一緒に、そこまで歩いてゆく。
詩の教室も、詩の講演も、そんな感じです。
ぼくは一台の、ひどく古びた、みすぼらしい観覧車のようでありたい。
そのような詩でありたい。
特別な詩でなくていい。立派な詩でなくていい。
ただ、つらい日のだれかのもとへ、偶然にでも訪れることが、できるのならば。
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