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俳句を読む 18 岡崎清一郎 木枯や煙突に枝はなかりけり

木枯や煙突に枝はなかりけり 岡崎清一郎

詩人、岡崎清一郎の句です。季語は木枯らし、冬です。語源は、「木を枯らす」からきているとも言われています。「この風が吹くと、枝の木の葉は残らず飛び散り、散り敷いた落ち葉もところ定めずさまよう」と、手元の歳時記には解説があります。垂直に立つ煙突を、木枯らしは横様に吹きすぎます。煙突を、枝のない木と発想するところから、この句は生まれました。その発

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