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松下 育男
2024年4月20日 05:58
朝寝して鏡中落花ひかり過ぐ 水原秋桜子よくもこれだけ短い言葉の中で、このようなきらびやかな世界を作ったものだと思います。詩歌の楽しみ方にはいろいろありますが、わたしの場合、とにかく美しく描かれた作品が、理屈ぬきで好きです。読んですぐに目に付くのは、中七の4つの漢字です。これが現代詩なら、めったに「鏡中」だとか「落花」などとは書きません。「鏡のなか」とか、「おちる花」といったほうが、やさしく読