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大好きな映画RRRへの不満〜友情が!!足りないんですけど!!!編〜

 数ヶ月ぶりにRRRを見た。去年の11月以来だと思う。私はこの映画がすごく好きだったはずなのに、好きな映画は何回でも見たい人間なのに今回のRRRになぜか不満が残った。理由を考えてみたい。

余白がない

 最近ツイッターでRRRは一切の無駄な情報が無いので素晴らしいという旨の感想を見かけた。だから何回でも見たくなると。少し前に見かけた別の感想も思い出した。評判が良すぎて期待値が上がりすぎてしまい楽しめなかったという意見だ。その方は余白がなかったので好みではなかったとも書いていた。
 今回久しぶりに見て思った。どちらの意見も一理ある、この映画には余白がないと。
 映画である以上、あらゆる場面には役割が存在する。物語に不可欠な要素の説明であったり、次の行動への動機付けであったり。この映画には、私のような素人でも何となく役割が分かる場面ばかりで、どこを削除しても話が変になってしまう必要不可欠なシーンだけで構成されている。そしてそれぞれのシーンの長さも必要最低限だ。だからこそ素晴らしいという意見もよく分かるし、だからこそ微妙だという意見もよく分かる。

同じ映画を何度も見る個人的な理由

 私は記憶力が悪い。映画を一度や二度見たくらいでは細かいところまで覚えられない。こんな私でも記憶に残るのは物語の大きな流れに関わるところや印象的な場面くらいだ。だからこそ同じ映画を何回でも楽しめる。大筋は覚えていても、この次はどういう構図だっけ?こういう台詞だったかな?こういう景色だったな、とか細かい部分を答え合わせしながら味わったり全く記憶に無かった部分は初見のときと同じように楽しんでいる。
 でもRRRにはこの楽しみ方が出来なかった。この映画には物語に必要不可欠な場面か超印象的な見せ場しかない。だからなのか僅か2回の鑑賞でほぼ覚えてしまっていた。記憶力が悪いので、他の映画では何回目でも結構意外性があるのだが、今回見たRRRには無かった。全部記憶のとおり。それがショックだった。

 個人的な記憶力と映画の楽しみ方のことはさておいて、この映画はとても満足度の高い映画だ。見せ場となるシーンは本当に素晴らしいし分量も多いし、何より二人の友情が尊い。上映時間は3時間もあるが何度も書いているが無駄なところが無いので、そこまで長く感じない。でもやっぱりそれが長所であり短所だなと思う。

ダイジェストすぎる問題

 ラーマとビームの友情は尊い。もっとこの二人を見ていたい。もっと二人の友情エピソードが見たい。いつまでも見ていたい。そう思っていたのに映画は終わってしまった。足りない。足りない。どうすれば…。そうだ、もう一度RRRを見に行こう。なぜこうなってしまうのか。尺が少ないからだ。
 二人が劇的に出会って友情を育む訳だが、そのあたりの描写はえらいダイジェストされている。数ヶ月分の尊い友情物語をたった一曲に詰め込んで良さそうなシーンを大量にチラ見せされる。これでは満足できない。友情エピソードを何でもっと見せてくれないの、監督には人の心が無いのかと言いそうになるところだが、あまりにも盛りだくさんサービス満点な映画であるため、なんか誤魔化されてしまう。しかし心の奥底では満足していない。だからリピーターになる人はなってしまうんじゃないだろうか。楽しいからもう1回見たいもあるだろうが、実は満足いかないからもう1回という人も多いんじゃないだろうか。
 まぁ何回見てもいっしょなのだ。二人の尊い友情エピソードの尺が短すぎるのは変わらない。でも、もしかしたら、見落としていた何かがあるかもしれないから念のためもう1回見ようと私は思っている。もしかしたら、尺が短いというのは私の勘違いで、次見たら実は6時間くらい二人の友情エピソードがあるかもしれない。そうであって欲しい。だから文句を言いながらもまた見るしかないのだ。私は奇跡を信じている。奇跡よ起きろ。意味不明になってきたのでもう止めよう。とにかく友情が尊いということが言いたかった。今は早くもう1回見たくてイライラしている。

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