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健康マインド(綺麗なお姉さん)昭和の性生活ファイル❗浩一と春江の場合(完)


10年振りの再会は、春江にあの日からの年月を振り返らせた。かけがえのない日々だったが繰り返したくはなかった。
浩一には綺麗だと言ってもらえたが、女としての一番の時期が過ぎ去ってゆくのを感じていた。

浩一はあの日以来春江とは会っていない。
想い出にすると決めて、会社の同僚と付き合い始め、1年後に結婚、子供が二人できた。
仕事に熱中したが、思い通りの道は開けず、それでも日々のやりがいはあり、他に熱中する物も無かった。

父親の葬儀で故郷に戻った時に2度目の再会があった。
喪主として葬儀会場に居て、参列者と挨拶を繰り返していた時に姉と話す春江の姿を見た。
場違いに雄弁な陽光に、春江の喪服姿が浮かんで見えた。
浩一には裸の姿に見えたので、頭を振って目を凝らせる。

葬儀が終わって、葬儀の芳名帳を見返していた時に春江の名前と連絡先に目が止まり、電話して会う約束をした。

その日の夜、浩一の予約したホテルのレストランで夕食をしていた、会話は浩一がリードして、仕事や家庭の話を春江は楽しそうに聞いている。
銀座で会った以後の春江の消息は話さず、聞かなかった。

部屋に誘う浩一の言葉を(他人事みたいに頷いて)春江はついて来た。
抱きしめると(久しぶりね❗)と我に返った言い方をする。

ベッドに入る時に電気を全て消して春江は(もう、見せられる体じゃないの❗)と言う。

ベッドでも浩一がリードする、控えめに応じる春江に、(もっと、もっと)と煽るような愛撫を繰り返した。
下から支えて腰を突き上げる浩一の胸を、腕を伸ばして耐える春江❗ 震えだした春江の体を抱きとめて体を起こす浩一。

浩一は何とか春江を先に頂点に導きたかったが、それを察した春江が腰を浮かせて男根を絞り上げた。
射精感にたまらず、浩一は膣から抜く、春江が手のひらで受け止めた。

その瞬間に、浩一の脳裏にあの日の、春江の裸体が復活した。風呂場のドアを開けた春江だった。
一瞬浩一に裸の姿をさらしてくれた春江だった。

それからの二人には奇跡が待っていた。奇跡の様な日常が待っていた。
当時は不倫同士の関係が、浩一の定年退職、妻との別居を経て二人は同棲。先に春江が離婚。追いかけて2年後に浩一の離婚が成立した。

再婚を切り出した浩一に春江は(見ててね❗)と言って、一瞬裸体をさらしてくれた。












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