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刑事事件の弁護士はどう選ぶ?-刑事弁護人が教える判断ポイント

こんにちは、弁護士の髙野傑です。

刑事事件の弁護士の選び方

「急なことでどうやって弁護士を探したらよいのかわからなかった。」「今振り返ってみれば、あの活動には納得がいっていなかった。」
こういった後悔の声を、弁護士になってから数え切れないほど聞いてきました。特に問題なのは、控訴審になったあとで一審の弁護人の活動に不満があることを伝えられる場合です。この段階では、基本的にはどうすることもできません。
私は日々の業務の中で、せっかく私選弁護人を付けているのに「なんでこの人に?」と感じる選択をしているケースを少なからず目にします。もちろん、私自身がすべての弁護士の能力を知っているわけではありませんが、それでも「大丈夫かな」と心配になるケースは数多くあります。
残念ながら、刑事事件は誰でもできると思っているフシのある弁護士は少なくありません。そのような弁護士は大した経験もなく刑事事件に手を出してくるので注意が必要です。人生がかかった事件を、そのような弁護士に担当してもらいたいとは思わないでしょう。依頼者側も弁護士を見極める努力をしなければならないのです。
今回は、刑事事件の弁護士を選ぶにあたり、どのような点に注意したらよいのかについて、具体的にお話しします。なお、ここからの内容は、逮捕されてしまった方のご家族が法律相談に来た際にお話するものがほとんどとなります。今まさに弁護士を探している方などは、相談に行く弁護士に依頼するかどうか、次のようなポイントで見極めてもらうのが良いと思います。

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