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AIの限度と向き合い方

 2月3日、Twitterにて大量の凍結騒ぎが起こりました。その名残が今もなお続いていることと思います。かくいう私もこの騒ぎに巻き込まれ凍結をしてしまいました。
 そこで原因をまとめてみると、恐らくはマシュマロ機能を利用している人の自働ツイートがAIによってスパム認定をされているのだろうという推測が立てられておりました。
 そこで私が今回論じたいのはタイトルにもあるとおり、現代AIにおける限界について、です。AIはここ数年で切っても切り離せないものとなってきました。そしてなにより、私たちの生活を間違いなく便利にしてくれるものです。しかし、その限界とはどのようなものなのか……今回は様々な例から述べていきたいなと思っております。

①AI機能とは

 そもそもAIとはなんでしょうか?日本語だと人工知能と訳されるもので、様々な説明の仕方はあると思いますが、簡単にまとめると認知行動(推論、創造等)を一定のアルゴリズムを用いて機械が実行できるというものです。最近だとイラストを創造したり、囲碁や将棋、チェスなどをAIで考えて打っていくというものも行われていますよね。
 これらの機能が万全に機能をしていくと、私たちの世界にある煩わしい作業が一気に短縮されたり、煩雑な内容が解消されていくことは容易に推測が可能です。
 しかし、私は現代ではAIだけ、というのでは不完全であると考えております。理由といたしましてはまだ発展途上である点、プログラミングには必ずどこかに穴が存在してしまう点、そもそもが人間の手によって作られたAIである以上どこかでヒューマンエラーが発生していてもおかしくない点、そしてなにより世の中には白か黒かだけでは判別することが難しいものがグレーなものが大量に存在しています。
 これらのことからAIの限界というものが現代では存在をするということをお話ししていこうと思います。

②AI誤検知の被害について

 これはカードショップの店長でありYouTuberとしても活動をなされている遊楽舎ちゃんねるの主、『店長』さんのお話です。とある動画にて某企業の著作権に違反していると指摘をされ公開停止となったそうです。ですが、確認をしたところ、フリーの素材であったりオリジナルの素材であるものばかりを使っており著作権に違反していると考えられるものがなかったそうです。そこで問い合わせてみるとAIによる誤検知であったという旨の説明があり、その動画の著作権侵害の申告を撤回されたそうですが……はたしてそれでいいのか、というのが今回の議題です。詳しくは当動画にてもお話をされているのですが、その間の収益の停止、解決に向けての人件費、そしてなによりYouTubeの警告など様々な問題が生じます。そ れを誤検知でした、ごめんなさいだけで済ましていいのでしょうか?
 では、これからより高度に発達した社会においてAIの判断でのみ逮捕状を請求できるようになった近未来を想像してみましょう。
大事な用事(仕事や結婚式等)があるにも関わらず、ある日突然逮捕されるA氏。全く身に覚えのない状況に困惑をするばかり。そのせいで用事も全ておじゃんとなります。しかし、改めて捜査をすると誤検知であったことが判明。無事釈放となりました。めでたしめでたし……でしょうか?
 おそらく大々的にそのことを発表しなければA氏は逮捕された、という情報が残り続けますしA氏の用事がなくなったことによる損失の補填は一切されていません。そもそも、時間というのは一度失えば戻ってくるものではないもの。どれだけお金を積まれても本当にそれが対価としてふさわしいのかは分かりませんよね。
 これがAIの誤検知による弊害です。もちろん、いやそんな極端な話、と思うかもしれませんがYouTubeで活動をされている人にとってすれば突然に働き口がなくなってしまうようなものですし、その人のことを詳しく知らない人にすれば、あの人は何かをしてしまいBANされてしまった、という印象を植え付けてしまいます。
 また、大きな企業がTwitter等との連携イベントを行おうとして、それに向けて準備をしていたのに突然誤検知によりBANされてしまったら?
 AIというのは非常に便利である反面、ミスが起きたとき取り返しのつかない被害を生み出してしまうかもしれないのです。

③AIの発展による未来展望

 しかしながらAIが必ずしも駄目だというつもりは毛頭ありません。例えば失声をした方がしゃべりたいと思ったとき、脳波や電気信号などを感知して喜怒哀楽も備えた声音が自働で再生をされたら、すてきな社会になると思いませんか?
 また、AIが文脈などを読み取ってそれにあった変換をする、車間距離をとりつつ救急車両を理解して例外的なことを行う……考え出したらきりがありません。非常に便利です。私たちのメリットになることは間違いないと考えております。中には人間の仕事がなくなるのでは?という危惧をもありますが、PCが産まれネットが発達して廃れた仕事もあればそれに伴い新たな仕事も生み出されてきました。未だに私は武士です、というような人はいないでしょう。急激に変化をすれば困ることもあると思いますがゆっくりと時間をかけて変わっていくと考えられますのでその変化に対応ができるのではないかと私は考えています。

④現代のAIの活用方法

 さて、ではメリットデメリットをあげていきましたがではどうすればデメリットを限りなく減らしていけるでしょうか? その答えとなるヒントは実は前半で述べさせていただいております。白か黒か判別が難しいグレーなものが多くある、と。
これを逆転して考えますと大雑把にある程度のものは判断をすることができる、ということを表しています。ですのでここでAIが一定以上の検知を行い人間の目で見てダブルチェックを行う、これが今のAIとの向き合い方であると私は思います。
いや、何を当たり前なことを……と思うかもしれませんが、重要なのはAI技術にかなりの労力を持ってもらうことです。こうすることでAIにおける力不足な部分、より専門的な部分における穴を発掘しそこを強化していくことができます。労力をかなり削減できる上に、その労力の結果がフィードバックされさらに労力の削減となります。もしかすると近い将来の私たちの仕事はAIの穴を見つけたりAIのミスや苦手なことをフォローすることがメインとなってくるのかもしれません。まぁ、ここは予想でしかないのですが……何はともあれ今のAIの活用方法は煩雑なものを簡略化させたり、ある程度スッキリさせたりした上で人間によるダブルチェックを挟む方法になるのではないかと思います。
 もしそれを怠ると今回の凍結騒ぎと同様に大きな労力をTwitter社も裂かなければならないことになるでしょう。
 ここで最後に。私が個人的に強く思っていることを伝えたいと思います。それはどれだけデジタルが発展しても最大の防御はアナログとなる、です。私はこの考えはおそらくどれだけ未来になっても同じではないかなと思っております。
 もちろん、一番大切なのはデジタルとアナログの両立であることはいうまでもないでしょうが。

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