ひとり焼き肉

俺は大学生の時からひとり焼き肉は、やっていた。
住んでる駅前に新しい焼肉屋が開店して、ランチ営業していたから、通っていた。
友達は焼き肉は高いと言って、近くの喫茶店のランチに行くのだった。若しくは、改造して綺麗になりメニュー増えた学食に。
後輩連れて行っても良かったが、後輩だと奢らないといけないからね。1回だけ後輩に奢ったけど。
焼き肉ランチに煮込みとかを食べていた。
今と比べたら、20代前半だから、ガンガン食っていたから。

で、今のひとり焼き肉は、勿論普通の焼肉屋で、自分の腹が満たされる程度頼むのは、やっていた。
だが、ひとり焼き肉専門店があるので、そこに行ってみた。
そこでは前に持ち帰りのカルビ弁当頼んだ事はあったが、店内での飲食は初めてだった。

カウンターに座ったが、ひとり用の作りになっていた。

タッチパネルで注文して、水も席にサーバーがあった。

俺はライスは小盛りにした。

ひとり用のコンロは、操作簡単だった。
自分1人で、食べたいだけ食べるには、便利な店だった。

学生時代は4年間寮にいたし、サークルも2つ入っていたから、焼き肉は友達と行くのがほとんどだった。焼き肉食い放題とかでは、面白いエピソードもあったなぁ。
実家に夏休みに帰省した時、従兄弟2人と焼き肉食い放題行ったのは、今思い出した話。

社会人になってからは、主に昼に焼肉屋のランチをひとりで食べていた。営業マンだったから、営業所出るとひとりだから。
新人のうちは同行で先輩や腐れ所長と一緒だったけど。営業所が新宿だったから、歌舞伎町でランチや喫茶店でのサボれる店は、たくさん覚えた。

営業先の喫茶店の社長が、新しく焼肉屋を開店した。その厨房一式は、俺が販売した。そして、開店セレモニーに呼ばれたので、誘いたくなかったが腐れ所長も誘い、2人で出席した。開店祝い出すから、腐れ所長に話を通さなくてはならなかったから。
今では普通にどこにでもあるが、昭和ではまだ食器洗浄機は、レアな商品だった。うちの会社では、1台販売すると報奨金1万円が給料に加算されていた。10台売れば、10万円である。
俺はそんなに人気飛び込みには熱心ではなかったが、1万円には血が騒いだw
その焼き肉屋の社長に売り込みに行った時、当時はまだ食器洗浄機が目新しかったから、モニターで試してもらう事が出来ていた。使ってみて良ければ契約してもらうのだ。もし不満ならモニターだけで、契約の必要は無かった。モニターで返品されたという話は、1件しか聞いたことはなかった。
で、モニターで1ヶ月、社長はあと少し安くなれば買うと言って来た。これはもう値引きしてでも売るしかない。
俺はあと5000円ならなんとか引けると話した。社長は1万円引いてくれと。1万円引くと、俺の値引き出来る権限を超えていた。元々、厨房一式やってくれた店だから、最初からギリギリの安い金額提示していたから。
腐れ所長がなんか言って来たら、上の営業次長に直談判するつもりだった。俺は好かれていたから。
社長は言った。
「うちの店で2万円まで飲み食いしてもいいから、1万円引いてくれ」
俺は食いついたw
彼女とのデートに使える。ただで飲み食い出来る上に、行けば店長とかから歓迎されるから、彼女の手前、良い格好が出来る。
俺は尋ねた。
「あの、彼女と2人でご馳走になってもいいですか?」
社長は俺が食いついたので、即断で「それで良い」
俺もよろしくお願いします、と言いその場で契約となった。
腐れ所長にはその月の数字になる上、食器洗浄機だから、値引きについては何も言わなかった。開店時、腐れ所長も好きに飲み食いしてたからw

俺は本当に彼女と2人でご馳走になった。
前の日に「明日本当に彼女と行きますが、良いんですよね?」と電話したら、「店長に話しておくから」と了解してもらえた。
俺たちはビールも飲んで、値段も見ないで注文して食べたw
20000円で収まったのかは、分からない。
だが、勿論請求はされなかった。

あ、ひとり焼肉の話だったw

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