眉毛を剃った男
今は男でも、眉毛を剃って描いてる奴がいるんだろうな。
だが、昭和にはそんな輩は、居なかった。少なくとも普通の社会には居なかった。
小学生の頃に読んだ空手バカ一代の最初の方で、大山倍達氏が、空手修行で山籠りする時、人里に出られないように眉を剃っていた。と、描かれていた。
大学2年生の時である。
寮の部屋に2人の一年生が、入学して来た。
ひとりは子グマと言った。
この子グマ、とんでもない奴だった。
卒業した高校は、甲子園にも出てるスポーツ高校だったが、彼曰くバカしか居なかったそうだ。
子グマは、当然現役の時は、全部不合格だった。そこで一浪したのだが、勉強に集中する為、眉毛を片方だけ剃ったそうだ。左右アンバランスにすることにより、遊びには出かけなくなるから、だそうだ。
元ネタは、やはり空手バカ一代だった。梶原先生、みんなまに受けてしまってますよw
予備校には眉毛剃った方は眼帯して通っていたそうだ。
待て待て!それなら、遊びに行く時も眼帯したら行けたじゃんw
ツッコミどころの多い子グマだった。
子グマはそうして浪人時代を過ごして、うちの大学に入学したのだった。
この話がどう伝わったか分からないが、すごい人みたいに受け取ったミムって女の子と子グマは付き合うことになった。
だが、付き合って子グマの本当の姿を見られて、子グマは1ヶ月で振られるのだった。酔って泣く子グマを慰めてなったなぁ。
傷心の子グマは、何故か休学するのだった。ミムのいる大学には通いたく無いと言い、来年また別の大学受験すると言う。2浪的になるが、俺の部屋には3浪のSがいたから、それよりマシだと言うのだった。
かくて、子グマは休学して、実家に帰り受験勉強するのである。
翌年、子グマは結局どこにも合格せず、大学に復学するのであったw
休学中は寮には居られないから、退寮していた。
だから復学した彼は隣の駅のアパートに入った。そこで、更なる不幸に遭遇する。
隣の部屋に病んだ危ない男がいたそうだ。彼は車を持っていた。子グマと2人でファミレスに行った帰り、その男は「死んでやるぅ〜!」と喚いて、車で家に突っ込んだのであった。車は大破して、その家もかなりの被害が。幸いその家の人に怪我人は出なかったけど。
結局、その男はかなりの損害賠償を負わされる。
子グマも怪我したが、命に関わる怪我では無かった。
その後、子グマは新宿のディスコで黒服のバイトを始めた。そこで生意気な子グマは、古参のバイトに絞められて、怪我するのだった。
ここまでは、子グマ本人から聞いた。俺はこの時4年生だったから、この後の子グマの転落人生は知らない。ただ、子グマだから、必ずや転落人生を送ったものと信じているw
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