ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep50〜
第六章 ヨルダン ペトラ編
三十路センチメンタルジャーニー
ep50、アラブ式交渉とアダム・スミス
この際ヨルダンは物価も高いので、あまり興味のなかった死海もふっ飛ばし、一気にペトラまで下ることにした。路線バスが走っているようなところではなかったので、まずタクシーを拾い、バスステーションまで行く。
バスターミナルについたあと、このタクシードライバーは涼しい顔をして「15JD」と言ってきた。タクシーでバスターミナルまでの料金は大体1.5JDから2.5JDぐらいと聞いていたのだが...請求額はなんと15JD。今まで細かいボッタくりには目をつむって来たが(いい大人なんで)久しぶりに今回はキレた!!
そこから10分にわたり、ドライバーに懇々と説教。(お前はアラブ人の誇りを捨てたのか、イスラームの旅人にはやさしくという教えはどこに行ったのか?などなど)極めつけに大きな声で「ポリース」と僕が叫び出すと、ドライバーがいう料金はあっという間に10分の1に下がる。
悪いことをしている意識が無ければあっという間にこの様な料金にはならないので、多少なりとも今回は罪の意識はあったのだろう。通常アラブではここから交渉が始まるのだが、今回は違った。
料金が通常まで下がれば、こちらとしては文句はない。ということで最後は握手をしてさようなら。この最後の握手でお互い納得する。これがいわゆるアラブ式交渉というやつです。
さんざんお互いに言い合いながら最終的にお互い納得のいく金額まで交渉し、互いの落としどころを探っていく。モロッコでもイランでも基本的には同じで、売り物に値札はない。日本や先進各国では信じられいことだが、もっと簡単に説明するのなら、「街の真ん中で買う水と砂漠で買う水と値段が同じなわけがない」ということで、買う側の人間がどれくらい必要なもので、いったいいくらなら納得してその金額を払うかがキーポイントになる。
つまり砂漠での水は貴重であり、その水が無ければならないのであれば、必然的に価格は高くなり、都市部で水に困っていない状態なら当然その価値は安いということである。ザ・需要と供給曲線の極みであり、アダムスミスの「神の見えざる手」とはこの事である。なんて多分違うけど。
読んでくれた人へ
今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)
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