見出し画像

バイクでGOGO西日本15

四国のチベット

 一通り写メを取り終えたあと、目の前にはミュージアムの入り口とチケット販売の窓口が見えていたのだが、さすがに汗臭いミドルエイジのおじさんが一人でミュージアムの中に入る勇気は持っておらず。そうそうに退散した。

 再びバイクに跨り195号線を走る。気持ちのいい快走路だ。しばらくすると再び雨が顔に当たり始める。そして雨脚が強くなり始めてきた。うーん出来ればカッパ着たくないけど、こりゃもう限界だなと諦め再びカッパを着用し、再度走り出す。少しずつ標高が高くなってきているのか、気温が下がってきていた。

 そして、こりゃ走るのちょっと限界だなという雨が襲撃してきたのと同時に、こんないい方は申し訳ないが、すっごい田舎の山の中の集落の道に突然、超近未来的な建物が現れた。その建物には「未来コンビニ」の文字。あれーー?なんか見たことあるぞ?と同時に頭の中で「カンブリア宮殿」メインテーマJoe Satriani - Crowd Chant曲が流れてきた

 この未来コンビニのある木頭地区は四国のチベットと呼ばれるほどの秘境と言われ、言わずもがな限界集落で1000人ほどの住民で成り立っている村。買い物難民という状態に置かれ、このコンビニができる前まで2時間かけて買い物に行っていたそうだ。その状況を打破しようと、この村出身の実業家が立ち上がり、このコンビニを手掛けたそうだ。

 ではなぜこのような未来的な建物にしたのかという点だが、この村で育つ子どもたちに刺激を与えるため。つまり教育の一環でもあるそうだ。子供は未来から来た未来人という考えのもと、こうした建物を通じて未来の自分に刺激を与えたいということらしい。また、ゆずという特産品を持ちながらも、経済的に厳しい状態にある村に、観光スポットとしての機能を与え、外貨獲得という経済面での支援も考慮している。実際、僕も通り過ぎることなく、バッチリ外貨を落とすことになったわけだから大成功なのだろう。

 このコンビニに惹かれて建物の中で商品を見渡すと、一般的なコンビニ商品の他に、この地域の柚子を生かした商品や地元のおばあちゃんが作ったわらじや、未来コンビニのTシャツなども販売しており、観光客にもしっかり対応している。ここまで何も食べずに走ってきた僕にはちょうどよいランチになった。店内にはイートインスペースもあり、ゆっくりと素敵なデザインの椅子に座りながら食事することもできる。おにぎりとゆずジュースを買って、店内で休憩県食事を取っていると、表の雨は大雨に変わっていた。うわーギリギリだったなと思いながら、しばしの休憩。平日ということもあり店内も空いていて、ゆっくりしていてもスタッフさんは嫌な顔ひとつせずに、ゆっくりしてくださいねと声を掛けてくれた。

 しばらくすると、表の雨も大分弱まり、スタッフさんにお礼を言って再び走り出す。ここは日本の都市伝説でもかなり有名な剣山南麗、四国の天井、別名四国のチベットだ。当然標高も高く、雨も相まって走る僕の体に寒さが突き刺さる。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?