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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep 94

第11章 コーカサス編 
三十路センチメンタルジャーニー
ep94 涙と共にトリビシに到着

 タクに乗り始めて2時間が経った頃、トルコのバスから親父が先に金払えと言い始めた。なんか嫌な感じがしたけどしたけど、とりあえずフィフティーの言葉を信じて、まずは15ドルで済めばいいとアメリカドルで20ドル札出すと、これまでにはないぐらいの流暢な英語で親父は「これは何だ?」という。そして僕は「アメリカドルで15ドルだろ」と言うと、何考えてんだ5時間運転して15ドルなわけねーだろぐらいのこと言われている。

 渋々僕は「えっ50ドル?」とシラを切りながら50ドル札を差し出すと・・・・親父は『は?!50ドル?!何でやねん、150ドルだろが!!』と物凄い流暢な英語で畳みかけられた。
 
 おおおおおおお!!!!150ドルはありえない!!ここで僕はキレた。そして、ブチギレながらここで降りると騒ぎ、タクシーから外に飛び出したが、外に出て凍てつくような寒さにいろいろな意味で震えた。気温はマイナス6度。そして電気もない山の中。さらに野犬の遠吠え・・・親父はタクシーの助手席からの窓を開け、一言僕に向け「死ぬぞ」と呟いた。

 明け方まであと5時間。僕は外の寒さで一瞬にして冷静さを取り戻し、同時に冷やされた頭の中でスーパーコンピューター富岳並みの計算を始めていたのだった。そして僕がたどり着いた答えは車の中に戻ることだった。

 悔しさを胸に車に戻った僕は自分に言い聞かした、安全を¥で買う。もう他にチョイスはない。そして、僕は冷静に親父とタクシードライバーに向けて言った。「わかった150ドル、でも条件はつける。トビリシのネリ・ダリの家の前まで行くこと、そしてこれ以上は1ドルも出さないこと、さらに朝食を奢ること」
こうして僕は、朝、悔しさとともにトビリシについたのだった。

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)


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