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バイクでGOGO西日本⑤

真夏の股間の暑さは異常というバイク乗りあるある

 昨晩は、流石に疲れていたのか早々に寝落ちしてしまっていた。結局最後までドミトリー部屋には誰も来ず、広々と一人で部屋を占有していた。目覚ましをセットした時間は早朝4時半、むくむくと起き上がってみると外はすでに明るくなり始めていた。

 寝起きの中年オヤジの顔がどれだけひどいかは想像にお任せするが、そんな顔を少しでもシャッキリさせるという無駄な抵抗をするため、顔を洗い歯を磨く。そしてコーヒーで体を目覚めさせる。この一通りの儀式をしないととりあえず頭もスッキリしない。

 そして5時回ったところで、早々に宿を後にした。時間帯のおかげで、外気はだいぶ涼しいし、車もほとんど走っていない。時折新聞配達のカブを見かけるくらいだ。昨日ひたすら走ったので、正直バイクの調子はどうかなと思ったが全く問題なく調子は安定していた。

 僕が乗っているバイクは国産の最新バイクというようなものではなく、すでに20年近く前のバイクで、おまけに外国車。さらに中古という代物なので、ことさら心配になる。この旅行に出る前にも一週間間隔で2度もオイルを大量失禁してしまうようなご老体なのだ。しかし、今回はすこぶるご機嫌のようで絶好調である。

 出雲を出発して、この涼しさや車の数も功を奏し、とてつもなく気持ちいい走行で、あっという間に山口県に突入した。山口に入ってからすぐのところにある道の駅で付近の観光マップをみていると、ふと友人がここいら近辺の出身だということを思い出した。

 早速観光マップを撮影し、友人に画像とともにメールを送ってみた。「もしかしてこの辺が地元?」すると早々に返信「まさしくそこ!」という返信。せっかくなので、近隣を散歩することにしてみた。ここの街並みはいかにも歴史街道的なものに出てきそうな素晴らしい街並みだった。

 あちこち行ってきた人間からすると、こうした街並みが残る場所は大抵観光地化されていることが多く、行ってみて初めて「なんか思ってたのと違う」的なことになりがちなのだが、ここは観光地でもなく、街の人は日々の暮らしをそうした環境で当たり前のように生活している。これぞ求めていたっていうものがそこにはあった。

 その友人はここからスタートし、東京そして世界中を旅した後、コロナになる最近まで外国に住んでいた。本当に勘違いしてほしくないのだが、正直、ここからなら東京に出るだけでも一大決心だったかもしれないなと思うのに、そこからさらに世界にまで羽ばたいたことが素直にすごいなと思った。

素晴らしい景観

 再びご老体にまたがり、一路明治殖産、日本初代総理大臣伊藤博文の故郷である萩の街を目指す。ひたすら日本海沿岸を下る。途中出勤時間帯も重なったことで結構な渋滞にも巻き込まれた。

 バイク乗りならこの気持ちを共有出来ると思うのだが、真夏のバイクで風を切って走っていない状態はまさしく地獄。両脚の間、すなわち股の下に、とてつもない熱を放つエンジンを抱えて走っている。それが渋滞になると下から途方もない熱が容赦無くライダーを襲う。まさしくプチ地獄。この時は午前中の出勤時間あたりだったのでまだましで、これが真夏の午後とか本当の火やぶり地獄である。

 そんな渋滞をなんとかかんとか抜け、やっとこ萩の街へ。特に訪れておきたかった場所は日本初の反射炉で、これがなかったら昨今の工業大国日本はなかったであろう場所である。また、日本初の造船所の跡地や吉田松陰を祀った神社、松陰塾もある。とはいえ反射炉をみて、そして造船所の跡地を見たら特にすることもないので再びご老体とともに出発し萩を後にした。

反射炉

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^

HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)


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