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「狂犬病」について調べてみた ワクチンは現地で接種した方が安い?!
こんにちは。クアラルンプール在住、元看護師です。
マレーシアでは、屋台で食べていると、首輪をしていない犬がテーブルの横を歩いていたりすることがあります。周囲のローカルは、平気な顔をして食事を楽しんでいて慣れていますが、日本では、野犬なんてもう何十年も見かけていなくて、久しぶりの野犬の姿に、小さい頃に、追いかけられた記憶が蘇る…
先日、セランゴール州で、狂犬病の死者が出たとのニュース記事を見かけました。今後生活していく上で、狂犬病の知識は必要になると考え、調べてみました。
狂犬病の概要
英名:Rabies(ラビーズ)。
狂犬病ウイルスを保有するイヌなどの野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からのウィルスの侵入によって発症します。咬まれた傷口から狂犬病ウイルスが侵入し、人の筋肉などで増殖します。そして、増殖した狂犬病ウイルスが、脳まで移行することで、神経症状が起きます。
ウィルスの潜伏期間は、通常1〜3ヶ月で、長い人は1年以上と言われています。噛まれた部位、深さ、唾液の量などで潜伏期間が異なってきます。
ウィルスに感染すると、発熱、頭痛、筋肉痛などの他に、不安、恐水・恐風(水・風を怖がる)、興奮、麻痺、幻覚、精神錯乱などの神経症状が出現します。
発症してからでは、治療法がなく、致死率100%=必ず死亡する。そのため、発症させないことが最優先となります。
発生状況
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日本では、1950年代以降、国内由来での発症は確認されていません。国内では犬に噛まれたからと言って、病院を受診し、ワクチンを接種する必要はまずありません。日本では過去の病気と言ってもいいくらいです。
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しかし、上記の図の通り、アジアでは多くの人が発症していることが分かります。たまたま目にしたネットニュースに、マレーシアスランゴール州で同月に二人の感染者が出たという記事を目にしました。日本とは違って、マレーシアでは現役の疾患です。
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モントキアラ アユリアのコンドミニアム前
散歩中にほぼ毎朝、遭遇する中型犬。2〜3匹のグループで行動している時もあります。散歩中の犬(ペット)に興味を示すことはありますが、威嚇する様子はみられません。
ウォーキングコースのため、道ゆく人は多いのですが、誰も犬に関心をはらっていません。犬の方も、我関せずで、人間には興味を示しておらず、むやみに怖がることはなさそうです。
噛まれてしまったら
✔︎すぐに傷口をせっけんと流水で15分間洗い続ける
✔︎消毒液で消毒
✔︎速やかに医療機関を受診
✔︎傷口からウィルスを吸い出さない
根拠:口腔内粘膜からの感染の可能性がある
噛まれないように、犬を避けることが一番ですが、万が一噛まれてしまったら、病院へ受診することが先決。追加のワクチン摂取は免疫グロブリンなどの治療を行い、発症を防ぎます。
ワクチンについて
狂犬病のワクチンは、不活化ワクチン、筋肉注射によって行われる。接種回数は、通常三回。不活化ワクチンとは、細菌やウィルスの病原性を完全になくして、免疫をつけるのに必要な成分だけをワクチンにしたもの。他の不活化ワクチンとの同時接種が可能です。
筋肉注射は、利き手と反対側の上腕の三角筋にされることが多い。針の太さは21〜23G、太くもなく細くもない、中間の太さのものが使われます。
狂犬病ワクチンは、Rabipur ラビピュール 、Abhayrab、Verorabなど種類がいくつかあるようだが、私の行った都内のクリニックでは、Rabipur ラビピュールの一択でした。ワクチン予約時、病院スタッフから、ワクチンが取り寄せになるためすぐの接種ができないことと、キャンセルとなるとワクチンを廃棄しなければならず、キャンセルであっても費用がかかると説明を受けました。
私は、渡航までひと月ほどしかなかったため、2回目まで日本で接種し、3回目をクアラルンプール市内のひばりクリニックで接種しました。
日本では、一回あたり約2万円だったので、マレーシアでも同じ価格だろうと思っていたら、何と驚きのお値段!!
現地のひばりクリニックでは、5,400円(180RM、1RM=30円)で、三分の一以下の費用でした!!
ここまで費用に差があることに驚き!
私の友人は、駐在ですが狂犬病ワクチンは、会社負担とならないそうで、接種していませんでしたが、現地クリニックの値段が安いことを知り、家族全員接種しに行きました。入国後、現地クリニックで、早めにワクチン接種できるのであれば、必ずしも日本で接種する必要はないと思います。
現地で接種した方が、格段に費用を抑えることができますよ。
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エキナカの立地の良いクリニックのためか、費用はお高め
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ひばりクリニックは、日本語対応可
おすすめ日本語対応クリニック
クアラルンプールのひばりクリニックは、LINEで日本語での予約が可能。返信も早く、24時間いつでも予約ができるため大変ありがたい。
受診の際も、窓口に日本人スタッフが常駐している。初めての受診の際、入口でうろうろしていたら、「こんにちは!どうされましたか?」と声を掛けてくれて、とてもほっとしたのを覚えています。
医師は、日本人ではありませんが、通訳の日本人の方が付いてくれるので、日本語で安心して受診することができます。
モントキアラには、森の村クリニックという日本語対応のクリニックもあります。先日、コロナのワクチン。受けに行きましたが、5割以上はローカルの患者さんで、受付スタッフとの会話は英語でした。
日本語が話せる女性の方がいるようでしたが、忙しそうで、通訳してくれるような雰囲気はありませんでした。
英語に自信のない人や日本語で受診したい人は、ひばりクリニックをおすすめします。
また、クアラルンプールは、コンビニ以上にクリニックが多いです。語学が問題なければ、現地のクリニックもいいと思います。
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予約の方法が書いてあるので、案内に沿って予約をします。
まとめ
東南アジアには依然として野犬が多く、狂犬病の発症件数が多いため、長期滞在者はワクチンを接種し、感染リスクに備えるのがベター。
発症してしまったら、致死率100%だが、噛まれた後に追加でワクチン接種や治療をすることで発症を抑えることができる。潜伏期間は、噛まれた状況により様々で、いつ発症するかわからないが、ひと月程度。
現地で住む者の心得として野犬に近づかないことが第一。万が一噛まれてしまった場合に備え、対応方法を覚えておくこと、噛まれた場合は、速やかに病院を受診する。
現地のクリニックのワクチン費用は、日本の三分の一程度。費用を抑えたい場合は、現地で予防接種を受けるのもあり!
大切なことは、噛まれた場合、適切な処置をすることと、発症しないように病院で治療をしてもらうことだと思います。狂犬病の死者はニュースになるほどであり、あまり多くないことが分かる。そのため、必ず日本で3回目までワクチン接種しなければならないわけではないと考える。会社負担でない場合は、費用を抑えるため、現地で接種してもいいと思う。
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