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試験のためだけではない勉強がしたい

私の英語学習歴

私にとって、コロナ禍のメリットはいくつかあったが、そのひとつが英語学習に取り組めたことである。
私は学生時代から英語が苦手ではなかったが得意でもなく、大学在学中に英検準1級を受験したが不合格であった。TOEICも700点に届かなかったような記憶がある。
それが外資系企業に入社し、30代になってから、海外出張や英語でのプレゼンの機会が巡ってくるようになった。そこで、私は大学の社会人講座に通うことにした。
社会人講座や近所の英会話学校の短期講座を何度か受講するうちに、TOEICは700点を超え、やがてコンスタントに800点台をとれるようになってきた。英語の会議も聞き取れるようになり、簡単な質問もできるようになった。
しかし、私は継続力がないので、次第に英語の勉強をさぼりがちになっていった。

ステイホーム生活が1年近く続いた2021年春、このあたりでがっつり英語を勉強しようと思い立った。そこで手始めにずっと心に引っかかっていた英検準1級にチャレンジすることにし、数ヵ月勉強した結果、一次試験(リスニング、リーディング、ライティング)には合格した。
しかし、英検には二次試験(面接)という難関がある。社会人講座でお世話になっていた先生に相談し、本番数日前にオンラインで指導してもらうことになった。このレッスンでの私は、悲しいくらいボロボロであった(涙)。
英検は一次試験に合格して二次試験に不合格だった場合、一年以内であれば二次試験のみ再受験できる。先生から
「次の試験は秋だっけ?今回はおいといて、秋には合格しよう!」
と言われたくらいひどかった。
私も諦めモードだったのだが、同時に先生から
「今日から数日で過去問の模範解答を2~3つ暗記して!」
というアドバイスももらった。
それを素直に実践したところ、本番ではいい回答はできなかったが、沈黙は作らずに話すことができ、ほぼ合格最低点で合格できた。

その後はTOEIC対策をしたり、サボったりしていたが、1年前に近所の英会話学校のゴールデンウィーク集中講座(4日間)を受けたことでモチベーションがアップしたため、オンライン英会話を始めた。1年間、週に4~5回のペースで続けてきて、最近はペースが落ちてきたが何とか頑張っている。


試験ばかり意識するデメリット

最近オンライン英会話のペースが落ちてきたのは、英語学習のモチベーションが低下しているからである。
TOEICは900点とりたいが、TOEICの過去問をひたすら解くのは本当につまらない。転職の予定があったり、会社のボーナス査定に響くならつまらない勉強にも耐えるが、そんなことはなく、ただの自己満足のためなのでやる気が起きない。
英検1級にもチャレンジしたいが、最初の語彙問題が難しすぎてそこから進んでいない。難しい英単語をひたすら覚えるのは苦痛である。
上記からわかるのは、私は英語学習というより、試験対策につまづいてやる気を失くしているのである。

振り返ってみると、私の勉強での失敗はすべて「試験ばかりを意識しすぎていたせい」である。
試験で点数がとれないことに焦って思考停止してしまう。高校入試直後など試験が遠い時期には勉強しなくなってしまう。もちろん大学入試後も勉強しなくなったので、あっという間にアホ大学生の出来上がりである。私のような学生が人文系を選んだのは大失敗で、法律のように「覚えなければならない科目」が多い学部を選ぶべきであったと深く反省している。
もっと試験を意識せずに勉強すれば、焦らずに勉強できたと思う。すぐに結果が出なくてもこつこつやっていけば、勉強の楽しさがわかっただろうし、そのうち成績も上がっただろうに残念である。


眼からウロコの勉強法

これから英語学習をどうしていくかで悶々している中、今年のゴールデンウィークは、いつもの近所の英会話学校ではなく、友人が
「他の英会話学校と違うユニークな学校でおすすめだよ!」
と教えてくれた学校の1日講座に行ってみた。
これまで受けたことのない、英語で歌うレッスンである。私は少し前にレミゼラブルの「On my own」を歌えるようになりたくて映画を見ながら練習していたが、なかなか難しい。英語で歌ったり、歌詞が聞き取れるようになったら楽しいなーくらいの気持ちで受講してみた。

まずこの学校では、校内では英語以外話してはならない。これはオンライン英会話のおかげもあり、苦痛なく対応できた。
レッスンでは、最初は歌詞を見ることなく、耳で聞いたフレーズを口に出してみる、ということを繰り返した。そうやって練習し、歌えるようになったところで歌詞を見る。
私は歌詞がわからないのが不安で、歌詞を見ながら聞きたい、歌いたいと思っていた。しかし、先生によると、その順番でやるのはとても難しいらしい。まずは耳でリズムと歌詞を覚え、あとで歌詞を見て確認する方が速いそうだ。
なるほど。たしかに先に歌詞を見ると必死で覚えたり、正確に発音しようとしてリズムについていけなくなったりしそうだ。
耳で覚える→口に出してみる→それからスクリプトを確認するという方法は、リスニング力を上げるにも良さそうです。


実力もないのに点数アップを目指すのは本末転倒

1日講座の終わりにみんなで合唱することになり、そのときにこの学校の校長先生も合唱に加わってくれた。とても個性的かつ楽しい先生で、リアクションが英語ネイティブそのものだった。
帰宅中の電車で、WEBで校長先生のインタビュー記事を見つけて読んでいたら、「TOEICで満点をとるために何年もかけて問題集を解き続ける人がいる」という話の流れでこんなコメントがあった。

試験は本来、その時点での実力を図るものなので、実力がなければ点数が出ないのが当たり前なんです。
本当の実力がないのに、解き方のテクニックだけを学んでスコアを上げるのは本末転倒です。

まさに最近の私だった。とりあえずTOEIC900点とりたい、英検1級をとりたい、でも実力が伴わないとイライラしてモチベーションが落ちていた。
一方で、TOEICについては連続で何度も受けたら慣れで点数が上がるだろうとも思っていた。そんなことして点数を上げてもどうしようもないのに、だ。
前述のとおり、私はTOEICも英検も自分の英語学習のために受けたいだけなので、急ぐ必要はない。これからは試験問題が解けなくてイライラするのではなく、実力を上げる勉強をしていきたい。


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