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「revii」生誕1周年を振り返って奮闘の備忘録

2021年11月17日にローンチしました1on1サービスの「revii(リービー)」が1周年を迎えます。

はじめに


こんにちは。株式会社ZENKIGENでreviiという事業の事業責任者をやっております曽良(かつら)です。
事業は日々順調に成長はしているものの、皆様に自慢できるような成長には至っておらず、日々あーでもない、こーでもないと奮闘しております。
そんな中ではありますが、ユッキーより「曽良さん1周年なのでなんか書いてください」と言われて書き始めております。

が、何を書こうかなぁと寝かしていたところ、
そういえば、先日PdMのhirokistがポッドキャストのラジオに出演し、ローンチしてからのアレコレを振り返っているのを聞いて、「懐かしいなぁ。そんな事もあったなぁ」って縁側のお爺ちゃんの如き感想を抱きながら聞いていたのですが、それではまずいなと。

僕自身もちゃんと学んだこと、考えたことを改めて文字にすることで、自身の学びの定着だったり、もし誰かが見た時に少しでもなるほどなぁと思うことがあれば良いなぁと思いまして、おおよそ1周年記念のエントリーと思えない反省にまみれた日記の様な物を記載していきたいと思いました。
(ユッキー、主旨と違っていたら本当に申し訳ないw)

ローンチまで


思い返すと、私がZENKIGENにジョインしたのが2021年4月です。状況で言うと、

  •  アフェクティブコンピューティング(人工知能で人間の感情や感性を扱うコンピューター技術。)という技術を使って

  •  7月までに職場の1on1を明らかにするサービスのベータ版をローンチして顧客への提供を始めてください。

  • 11月までに正式版を作ってください。

  •  チームはエンジニア1人と、あとは兼務で数人つけました。

  •  ローンチ後2022年3月までに数千万売上を作ってくださいお願いします

というところからのスタートでした。
今まで結構たくさん新規事業を作ってきたつもりではありますが、過去最大級にハードなお題だったなぁと思います。

結論から言うと、細かくは色々あるのですが開発については非常に優秀なメンバーのおかげで無理くりスケジュールには乗ったのだが、事業計画は大幅にビハインドさせた結果になっています。

責任者としてジョインしたものの、まずは何を作るんだろう?っていうのは明らかにしないといけません。でも何でそんな事するんだろう?がわからないと人は動けません。その2つをまずはしっかり作りたい。でも実は私は、B2BもSaaSもHR領域も初めてでした。なのでまずはヒアリングからです。
知り合いや会社の伝手などを辿りながら数十人の方々に1次ヒアリングをします。このときはプロダクトもモックも何ならコンセプトもほぼ何もありません。なんとなくのイメージの端々を伝えながら、色々話を聞きます。聞いた話を少しまとめて、次の人に持っていく。そんな事を繰り返しながら少しずつ解像度をあげます。

そして上がった解像度を元に紙芝居を作って2次ヒアリングをして、を繰り返し、延べでいうと、100人以上のヒアリングをしてきたんじゃないかと思います。

併せて、僕は何でこんな事をしたいんだろう?を探しました。新規事業はとても大変なので、僕がやる理由が明確にないと心が折れたり、逃げたくなります。なので、僕がこれをやる理由を探します。学生時代から遡り経験や感情を1人で深ぼりながら、この分野で私がやるべきだというパーパスを見つける作業をします。これはとても時間も掛かるし、結構難しい作業です。3ヶ月位悶々としましたが、結果的にはとてもシンプルで最高のチームを世の中にいっぱい作りたいぜって思いました。一個前に一緒にやっていたチームがとても楽しくて、学びも多かったし、すごく成長できた実感があったから。そんなチームが世の中に溢れていったら、世の中は間違いなく良くなるだろうと。

パーパスが決まったらそこからは仲間集めです。同じ志を持った人たちを集めます。そして少しずつ、事業の解像度、組織力等を上げていきます。

ただ、今回のケースでは、なぜやるか?を思索するのと並行してヒアリングをしてUXを考えて、プロダクトとして・・・みたいな話や、プリセールスも同時にやるので、脳内はグッチャグチャになります。
もっと方針を出せ!とか、何がしたいのかわからない!とか言われつつ、こっちのセリフじゃい!俺が一番わからんわ!と思ったりw

みたいなことをやりながら開発を進めていったのがローンチ前です。
他にも本当に色々あるのですが、全部書くととても長くなるのと、思い出していくと吐きそうになるので、起きたこととしてはこのくらいにします。

学びとして思っているのは、めちゃくちゃ当たり前の事をいいますが。。。改めてとっても大事だと思いました。

1.やっぱりまず自分自身がその事業をやりたい状態を作る
2.自分自身でビジネスのフィジビリティをある程度固めて信じれるコンセプトを作り込む。
3.それを一緒にやりたい仲間を最少人数集める
4.めちゃめちゃ小さくPDCAを回しながらプロダクトを固めていく。
5.売上目標とか持たないでKPIをベースに運営する。

ローンチしてから半年間位


そんなこんなを乗り越えながらなんとかローンチをしました。
ただ計画は相変わらずストレッチです。売上計画がストレッチかつSLG(Sales Led Growth)のビジネスなので、組織を拡大させる方向に舵を切ります。また、プロダクトがまだまだ未熟なこともあり、サービスとしてCSが活用サポートを強めにする必要がありました。つまり、ビジネス体制も開発体制も強化が必要な状態です。

一般的には早期にチームを大きくするのは極めて愚策です。ローンチ後も最小でクイックにPDCAを回しながら、チームを作るのは少し待ったほうが良いというのが一般的だと思いますし、僕自身も強くそう思います。とはいえ、事業をある程度垂直に立ち上げる必要がある中で、初めてこんな立ち上げ方をしてみました。

そんなこんなで、ここではチーム組成についてのあれこれを中心に書きたいなと思いました。

開発側は前出のPdMのhirokistにある程度お任せをして僕はビジネスチームを見る体制にしました。(開発のチームの話はhirokistのポッドキャストに譲りますw)

ビジネスチームとしては、ローンチ後、数ヶ月で僕抜きで6名の体制を作りました。
そして、ビジネス側はすこぶる自由にみんなが必要そうだなぁと思うことをやってもらいました。急造のチームではあるので、それぞれが何が出来て、何が出来なくて、何がやりたくて、何がやりたくないかをチームの中にきっちり根付かせたかった。なので、コミュニケーションパスを増やして(チームのみんなはそれぞれで1on1をしています。)合宿でバレーボールしたりして仲良くなって、大きなミッションだけ渡してあとはちょっと動いてみて。という感じです。セールスね!とかCSね!とかの役割すら与えません。
当然、うまくも行かないし、チームは大混乱だったと思いますw
それでも2ヶ月位動いていると、だんだん全員がポジションを作るようになります。

私はこれが得意。これは苦手。これはあの人に頼ると動くと思う。これは私はやっててもテンション上がらないんだな。。。とか、結局私はこれが一番好き!とかみんなで勝手に気づいて勝手に動いて気がつけば勝手に組織になりました。結果的に今のビジネスメンバーはとてもバランスが良いなぁと思っています。ぶつかって混ざり合ってチームになったので、穴が少ない気がしています。結果的に最高だな!と思っていますが、これは正直、毎回うまく行くのかは不安です。

今回は前提としてかなり多様なメンバーを集めました。そして、求心力が高いメンバーがおりまして、そこを中心に動くことでみんな乗り越えて、凸凹が合ったんだろうなぁと思っています。(結果的にそのメンバーが今マネージャーとしてチームを率いてくれてたり。素敵です。いつもありがとうございます。)

私自身は、チームが出来ていくさまを見守りつつも、事業としてどう勝っていくのかをちゃんと設計する必要がありました。自由にやらせている中で誰かがやってくれたらラッキーだなと思いつつ、やっぱりそこを作っていくのは自分自身の仕事なんだなぁということで。

引き続き顧客と相対しながら提案書を100回位書き換えます。午前中刺さらなかった紙は午後には捨てて別の紙にします。そんな事を繰り返しながら何が一番刺さって何に一番困っていてどうしたら課題を解決できるんだろうかをひたすら探っていきます。

自分の中で作りたい世界観、ビジョン、パーパスが明確にあるので、それが曲がらない限りはあらゆるものは可変です。可変なものは全て高速に形を変えてハマる形を探ることが出来ます。ビジョンとかパーパスをしっかり定めておいてよかったなぁと思います。

そんな中でようやく兆しが見えてきたのが上期の終わりくらいだと思います。ちなみに、こんな感じではありますが、上期の計画はすべてHi達成しました。ほんとに誇らしいチームです。

冒頭でいきなりチームを拡大するのは極めて愚策だといいましたが、僕が明確に方針を打ち出せる状態からチームを組成していたらこの素敵なチームは出来ていたのか?は未だよくわかりません。少なくとも、一緒に悩みもがく時期を共有できたことは大きな財産だと思っています。

学びとして思ったのは、

1.チームを作るのはとても大変だけど、やっぱりチームとしてまとまるとめちゃめちゃ強いし楽しい。チームビルドには全力を尽くすべきだし、しっかり時間を投資したほうが良い。
2.ボトムアップでも組織は作れる。多分そっちのほうが強い。でも勇気はいると思う。
3.ローンチ後もひたすらPDCAを回す。細かく修正する。でもパーパスやビジョンからは曲げない。譲るところと譲らないところは明確にしておく。
4.責任者が単品で、ある程度方針や方向性が見えてからチームを組成をした方がホントは良いし、それに合わせて計画もミニマムにしておくべき。でも、そこから作った組織だったら今みたいになってないだろうなぁとも思います。その上で最小ってどのサイズ?を考えたい。

直近の話


直近で言うと、私達が何者で、何をしていくべきなのかが大分クリアになってきた実感があります。NSM(North Star Metrics)を定め、UE(Unit Economics)をベースにビジネス構造を定め、ターゲットを明確にし、プロダクト、サービスそれぞれの注力ポイントを定め、OKRA(A=アクション)を定め、組織におけるそれぞれの役割も明確化し、個々人がやるべきことが爆速で進められています。

毎週各チームの進捗というかもはや自慢に近い話を聞くチェックアウトの会がとても楽しいし、誇らしいです。
事業としてはまだまだこれからかもしれませんが、感謝であふれるこのチームで働けているのがとても幸せだなぁと思ってます。

それぞれどうやってやってんの?みたいなのが気になることも多いかと思いますが、一個一個が長いので、それはまた別の機会にしようかなと思います。(お問い合わせ頂ければ喋ります。)

今の事業の状況で言うと、一年かけてようやくReadyな状態になったというのが私の実感値です。おいおい一年も掛けてんのかよ。かもしれませんし、一年で出来たの凄いね!かもしれないのですが、最高のチームで働けている私は少なくともとても楽しいです。

そのためにキーになったのはやっぱり1on1だろうなと思っています。定期的に高密度な会話を各メンバー同士も、各メンバーと私もしてきたからこれだけ組織としてまとまっていられるんだと確信しています。

1対1で戦略や方針をそれぞれで腹落ちできるまですり合わせる。日々の業務に対してのズレや認識の違いを高頻度で修正できる。今何をやっていて、何に困っていて、お互いに助けられるところはどこなのか?を全員が把握できる。結果として一人ひとりが自走できる距離が飛躍的に伸びるし、到着地点がぜんぜん違うみたいなことが防げます。

1on1だけやってりゃいいのか!?と言われると当然そんなこともないのですが、確実に最重要なファクターだと思っています。「revii」というプロダクトを通じてこんな体験を皆様にもお届けできたら良いなと思っています。これからもよろしくおねがいします。


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