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英仏旅行in2024, Part 1

# まえがき

  • パリ/ロンドンを訪れる新婚旅行に出掛けたので、日記がてらに綴ります。落ちはないが、きたない表現はあり(オブラート梱包済み)です。ひたすらに長いので気が向いた時にでもどうぞ。

  • 旅程まとめ:HND / 東京 --> CDG / Paris, France -- Eurostar --> London (UK) -- Eurostar --> Paris, France --> CDG --> NRT / 千葉

  • 登場人物:ちゃろ(筆者)、夫氏、おとものひよこぬいぐるみ×2

# 移動

## DAY0, 4 JUL, Thu (JST)

搭乗予定の飛行機 ボーイング777

  新婚旅行のはじまり!海外旅行初めての渋る夫氏を連れ出すためにHND-CDG直行便を選択。スターアライアンス系列が良かったけれども、時間や空港の都合からエールフランス航空にしてサイトから直接購入。エールフランスはパネルのUIが洗練されていて流石だ。14時間ほどの長いフライトではDLし溜めた本(DMMとKindle)とフライトカメラの映像を見ながら過ごした。フライトカメラでは流氷の映像が鮮明でずっと眺めていられた。合計4時間くらい寝ていた。

  折角なので読んだ本についてもコメント。葬送のフリーレン1-13巻を読破。フェルンの旅立ちやシュタルクの活躍に泣かされ続けた結果、着陸時には目が燃えるような熱と乾燥に悩まされることになったのでおすすめできないです。その他にハイキューフルカラー版の1-2巻とMatilda日本語訳版も読了。このラインナップでMatildaとは何ぞやとお思いだろう。今回の旅行の目的のひとつにイギリスでの観劇がある。というのも映画とは違って、稀に来日公演の存在する演目もあるが生の言語での観劇というのは滅多にお目にかかれない。日本のローカライズはクオリティが高いと聞くが、それはそれとして現地の人々が演じる演劇を観ることは夢のひとつなのであった。閑話休題。

  というわけで、観劇に向けてロアルド・ダールのMatilda原作を読むことにした。 日本で観たミュージカルマチルダ(ホリプロ, 2023 [1])では、主人公の天才少女・マチルダが創作話として語る物語が、実は宿敵であるミス・トレンチブルの重要な秘密であったという構成が取られている。この要素(=創作話が偶然予知夢のようなものであったこと)は演劇オリジナルだったようで、原作では担任の先生ミス・ハニーとの親睦を深めて、彼女の口から語ってもらうという流れであった。原作を読んで感じたこと。ワームウッド一家に家族らしい部分もいくらかあったことだ。兄はアホだがマチルダを妹として親しみを持っていて、母とマチルダはポリシーは違えどそれなりの愛を感じた。父は演劇版の方が愛を感じやすいかもしれない。
  ミュージカルでの見どころとして、いやしんぼな少年ブルータスが盗み食いしたとっておきのチョコレートケーキについて、校長ミス・トレンチブルからのお仕置きとして、めちゃデカケーキを食べさせられる場面がある。ミュージカルでも盛り上げる意図や心のつながりは汲めるのだが、原作の方がミス・トレンチブルへの意趣返しの旗振りとして絶望に生きる子どもたちの希望の光となったことがよく伝わった。REVOLTING CHILDRENでソロを割り当てられるのも納得だ。

  エールフランスの機内食は、これまで(KLM, JAL, FinAir)の中で一番美味しかった。みそ汁には、しいたけではないキノコの出汁のような風味を感じて珍しかったが美味しかった。ただしヤギ乳のカマンベールチーズだけは好みの問題で恐れ多くも完食ならず。夕食も朝食も、カップのサラダが一番美味しかった。しかし、エールフランスではご飯が美味しいという特大メリットがありつつも、とある大きなデメリットがあった。着陸のために高度を下げるのだが、10秒ごとに急上昇・急降下が切り替わるような激しい揺れにさらされ、富士急ハイランド(エアプ)もびっくりのアトラクションであった。着陸後、手荷物受取の間に陶器眺めリセット健康法を行うことで無事に復活できた。(アレイズ1回目[2])

[1] https://theatre-orb.com/s/lineup/23_matilda/
[2] 魔法/【アレイズ】 - ファイナルファンタジー用語辞典 Wiki* (wikiwiki.jp)

# フランス

## DAY1, 4 JUL, Thu.

  荷物を受け取った後、ホテルへの移動にとりかかった。Osorezanみたいな名前のシャトルバスを探そうとしたものの、ターミナルをたらい回しにされ、結局はRERとメトロで移動した。後日調べたところシャトルバスだったので職員もよく分からなかったようだ。メトロのチケットを買うのも一苦労だったが、スーパーパッションイングリッシュを駆使して何とかクレカでチケットが購入できた。(スマホで事前に購入する準備を整えていたのだが、App上で購入するためにはクレカの2段階認証を要求されるため、SiMとの切り替えに挫折し一敗。国内で買っておくべきだった。)

  パリは20度前後で湿度も少なくひんやりとした気候。ホテル到着後、近場のスーパーをチェックして、イタリアンのビストロで夕食を取ることに。トマトソースパスタもチキンクリームリゾットも美味しかった。飲み物はオランジーナを頼んだが、少し甘すぎたので次回からは水かアルコールにしたい。もらったメニューがフランス語オンリーだったので一年間のDuolingo生活がやっと陽の目をみることに。
  ホテルはB&Bながらも綺麗で清潔で申し分ない設備だった。傾斜のはげしいバスタブが備え付けられたシャワールームでは、シャワー避けに透明な扉がつけられている。この扉が可動式かつバスタブの床面の傾斜のせいでつるんと転けてお腹と膝を打撲してしまった。痛かった。手持ちの服全般を手で洗って干して、室内に湿り気フィールドを展開した後はローカルのテレビをチェックしながら、23時頃にすやすやと就寝。マットレスも枕も丁度いい塩梅の硬さで、布団も暑すぎず、極めて快適に過ごすことができた。日本のホテルだと大体布団でべしゃべしゃに汗をかくのだが、朝までこんこんと眠りつづけた。

B&B HOTEL Paris 17 Batignolles
Bistro Roman Clichy / Linguine Bolognaise Veggie

## DAY2, 5 JUL, Fri.

  朝起きたらそこはパリ。わくわく。ホテル目の前には路面電車がいるのでしばらく眺める。キョロキョロと眺めていると、緑色のゴミ箱(高さ120cmくらいある)の回収があっている。その回収方法がなかなかに面白い。ゴミ箱収集車が街路を通ると業者が降りてゴミ箱を車の下段に置くと、ゴミ箱を持ち上げるのだ。持ち上げられて逆さまになると、蓋がぱかーっと開いて落ちていく。一度に2台設置可能。DXはじめてましたみたいな、原理がシンプルな回収方法は見ていて面白いが効率は良くなさそうな……。ゴミ袋がいらないのでエコということなのだろうか?
 朝ごはんはホテルで食べた。クロワッサン、パン・オ・ショコラ、スクランブルエッグ、カリッカリベーコン、カフェオレ、ヨーグルトを食べた。クロワッサンとカフェオレは旅行中屈指の美味しさだった。ヨーグルトは食べなれないお味だが、それ以上に気になるのがそのサイズ。よくある4つパックのような雰囲気で、その倍以上の量だった。直径は同じぐらいだが深さがすごいのだ。しかも蓋までみっちり。

朝のパリ ゴミ箱も見える

  今日はパリ観光の日。予定では、DAY1にエッフェル塔、DAY2午前は凱旋門搭乗を考えていたが、凱旋門へ登るチケットの丁度良い時間帯が売り切れていたため予定変更。エッフェル塔へ行くことにした。ポルト・ド・クリシー駅からメトロでサン・ラザール駅、そこからバスを使うことに。乗り換え待ちのバス停では向いのホテルに汲取カーが。日本では久しく見ていないその姿が、その臭いは今も健在。エールフランスの地獄の着陸張りの魔の10分間、もうダメかとひとしきりノックアウトされた後にバスが来た。バスで市内を周りながらシャンドマルス公園前へ。バスから見えるカフェでは、軒の飾りがファンシーな花々で華やかに彩られている。とても可愛らしいカフェでスーツのおじさまがカッフェを楽しんでいる姿は少し面白い。

  到着した駅から少し歩くと公園が。朝早い公園では清掃のおじさんがお仕事をしている。今朝もみた緑色のゴミ箱をマリオのハナチャンのように連ねた車を運転し、設置して回っていた。横目に眺めつつ、エッフェル塔の持ち物検査をクリアしてエッフェル塔の足元へ。エッフェル塔は五輪マークが飾られていてパリオリンピックの仕様に。

公園
エッフェル塔

  風がよく通る公園は7月ながらも肌寒い。展望台には登らずに下からの眺めと近場の売店を冷やかして退出した。売店ではパリオリンピックグッズも売られていた。エッフェル塔からイエナ橋を渡って対岸のトロカデロ広場へ。セーヌ川にキャッキャッしながら写真をパシャパシャ。トロカデロ広場は開会式のために絶賛工事中。園内には入らずに右折して昼の目的地である凱旋門へ向かう。

東京博物館

  セーヌ川沿いに歩くと、乗客で溢れたクルーズが何隻も進んでいく。水しぶきがパピコばりに茶色くてセーヌ川の濁り具合がよくわかる。開館前の東京博物館はさっぱりとした具合だ。日本に比べると格段に涼しいとはいえ、よく晴れた日の日差しは少しばかりくらくらする。木漏れ日が目に優しい。ひたすら進むと花壇が迎えてくれて、シャンゼリゼ通りに辿り着いた。開けたシャンゼリゼ通りは、ここがかの有名なと感動するものの庶民とっては店先を眺めることしかできないのである。警邏中のパリポリスを前に密かに心を躍らせながら、この通りの唯一の目的地、Monoprix シャンゼリゼ通り店へ到着。紅茶やお菓子にわくわく。昔に買ったぼろぼろのエコバッグをもう一度買おうと思っていたのだが、さすがにシリーズが変わっていた。セルフレジの真横に積まれたエコバッグ(キュー式)から1つ取り出し購入。
  Monoprix を出た後は通りを冷やかしながら凱旋門へ。肌寒さにお花摘み欲をなだめながら、凱旋門へ。地下通路を通って、チケットゾーンの横から門の真下へ移動できる。凱旋門でこの超高難度交差(?)点を見ていると、パリに来たんだな~~という実感を存分に味わうことができる。

シャンゼリゼ通り
凱旋門 パリパラリンピック仕様

  ランチは凱旋門発の観光バス・ビュストロノームを予約していた。早めに凱旋門にたどり着いたのだが、集合場所がよくわからない。慌てて個人ブログやメール、公式サイトをチェックするとどうやら凱旋門の交差点の角の一つらしい。シャンゼリゼ通り側から門の左側へなんとか移動。マップで出てきた店の営業所に行こうと走ると、黒いバスが出発しようとするではないか。大慌てで追いかける。運転手にアピールすると、前方(凱旋門側)を指さしている。よく分からないながらもとりあえず走る。息絶え絶えになるころバスが止まると、運転手が下りてきてロープのついたポールとマットを取り出す……。どうやら開店準備を行うところだったようだ。(12時過ぎ)
  ほっと安心して、穏やかに開店準備を見守る。バスの1階ではギャルソンらが盛り付けを行っていた。12:15前に開店し、名前を告げてバス2階へ。ちなみにバスにはお手洗いが備えられた安心設計。ただし手洗いボウルの水がやや溢れそうになっていることも。お手洗いの左窓は濃いスモーク窓なので若干外が見えるので万が一の時もパリ市内を満喫できるというわけだ。それでいいのか...…?

バストロノームにて ひと安心中

  バスが出発すると、カタカタカタカタ……とカトラリーの音が。いざ出発!バスの右側から見えるマロニエの葉が光に透けて初夏のパリらしい雰囲気。さっぱりとした幹も相俟って、異国情緒が溢れている。陽射しに眩い街並みを眺めながら進む。石畳ゾーンではカタ音がけたたましいが順調に進んでいる。手元のスマホでガイドが流せるのだが、どのタイミングで見れば良いのかがいまいちよく分からなかった。しばらく進むと前菜、魚料理、肉料理、デザート、お茶の順で提供される。白ワイン、赤ワインも提供される。陽気なお兄さんのサーブ間隔が掴めず、食べ時がよく分からなかった。ルーブル美術館では庭園内を横切るのだが、ここで物凄く渋滞する。歯ごたえ充分な肉と十分以上格闘するので顎がだんだん疲れてくる。ここを超えるとデザートが出てくる。甘酸っぱいベリーのムースはひんやりしていて美味しかった。外側のパリパリチョコは甘めで、ムースの中のソースが酸っぱいという二極振り仕様だった。甘味のお供にお茶が饗されるはずなのだが、メインに苦戦していた故かTea/Coffeeを尋ねられるタイミングすらなく、最後までお茶がもらえなかったのが心残り。
  エンジン停止後、退出は声がかかることもなく自由退出という気ままなスタイル。バスを降りた後、帽子を忘れたことに気づいて慌てて戻ると、去る直前に間に合った。ボウシ!!ワスレタ!!と一生懸命に伝えると、お兄さんが、chapeau?? と言いながらバスを探してくれ、まもなくpuipui~!!と言いながら帽子をとってきてくれた。帽子の絵のひよこの事をpuipuiと呼んでいたようなので、幼児語なのかもしれないが調べてもはっきりしなかったので真実はわからず。

前菜 かきもちとグリーンピース
デザート ベリーのムース
激混みのルーブル美術館前

  バスを降りた後はオペラ地区の観光に向かう。当初の予定では今からシャンゼリゼ通りを巡る予定だったので最早スケジュールとは……なのだが、急な予定変更も下調べあってこそなのである。というわけで、オペラ地区巡り。フラゴナール香水博物館、チョコレート博物館、オペラガルニエ、文房具屋とリストアップしていたが、まずはギャラリー・ラファイエットへ。ここは百貨店なのだが、屋上のテラスではハンモックあり、ミニマルシェあり、目の前にはオペラ・ガルニエありの眺望が味わえる。遠くの方にはモンマントルの丘も。ガラスの柵越しにパリ市内を超お手軽に一望できるスポットだ。屋上を堪能した後は階下へくだり、お土産を購入。紅茶で有名なNINA'Sの缶も購入してうきうきである。オペラ地区全体、それから百貨店内も大賑わいで人がわんさか。ところで、夏のヨーロッパで大変な点(私見)といえば暑いほどパワーアップする匂いアタックだ。体臭に香水、人も多けりゃ香りも数倍となかなかに厳しい状況。朝からノックアウトされ続けたニッポン人はHP真っ赤である。

ギャラリー・ラファイエット屋上
NINA'S

  そんな状況ではあったのだが、百貨店のすぐ近くにはフラゴナール香水博物館が。ここでは香水で有名なフラゴナール社が香水の製造方法やその道具などを展示している。入場無料で定刻で解説あり。HP切れ間近のため通過に近い状態でまわってしまった。リセット魔法(オブラート)を使おうかと思い、ブラックスーツのつよつよガードマンに尋ねてお花摘みスポットを借りるものの魔法成功ならず……。ホテルに帰るか、と帰路に就いた。そこからホテルまでは、マドレーヌ駅まで歩いてメトロで1本だ。駅までも徒歩十分足らずである。いざ往かんと歩き出したものの、とつぜんのおなかのいたみが―― 小休止を挟むためバス停でひと休み、と座った途端にHPが0になってしまい気が付いたらピンク色のスライムが眼前にコンニチハしていたのであった…(アレイズ2回目)

コンニチハ! チャロチャン!

  なんとか持ち直すべく、お花摘みスポットを探すも流石パリ。欲しい時には近くにないものなのである。アパレルショップの店員さんには隣のカフェに行くと貸してもらえるわということなので止む無くカフェへ。ワイルド系ギャルソンにはトイレを使いたきゃ1杯頼みな、話はそれからだ(意訳)というのだが、なかなか注文を取りに来てくれない鬼畜である。もう怖いものなしのスライムテイマーとしてはここで解き放ってやろうかと思うくらいだが、何とか持ち堪えて安息の地へ~~°˖✧°✧~~

  水をゲットしてHPが少し復活したくらいで何とかホテルへ戻る。幸い、ホテルは綺麗で落ち着いた環境なので徐々に復活できた。ベットからサッカー場で走る選手を何とはなしに眺めること数時間、HPが黄色~緑くらいまで戻ることができた。空腹のままも悪かろうと考えるも、あまり食材もなく。胃に尋ねて許可が下りたもの(うすしおポテチ小袋)を恐る恐る食べつつ、長い一日を終えたのだった。

  ※振り返ると敗因の一つはスカート、ベルト、セキュリティポーチ、と腰回り・首回りの圧迫が多くて苦しかったことがある。それからノースリーブ+羽織だったこと。もちろんスリ対策は大事だが体調も同じく最重要事項ということで以降はセキュリティポーチはリュックへしまい、ゆるズボン・半袖/長袖でゆるっとスタイル重視に。

次回、イギリスへ

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