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3年ぶりの観戦


 春は出会いの季節です。この時期(梅雨になりつつがありますが)は、大学だと何かと自己紹介する機会が多いです。その時に、趣味について答える時が多く、私は必ず「サッカー観戦」と言います。しかし、最近はコロナや生活環境の変化で試合観戦に行けていませんでした。そんな中、ひょんなことから、浦和レッズの試合を見に行けることになりました。今回は、3年ぶりの試合観戦を難しいサッカー用語はなしにして振り返っていきたいと思います。

 「久しぶりに会う友人にどんな顔すればいいか分からない」皆さんも、こんな経験あると思います。スタジアムへ向かう電車の中、私はこの文章の「友人」がスタジアムでした。つまり、私は、試合を見に行くときどんな気持ちでスタジアムへ向かっていたのかを完全に忘れていたのです。しかし、ある駅で赤いユニフォームを着た客が乗ると、一気に忘れていた試合観戦のワクワク感が蘇ってきました。自分の仲間を見つけたような気分になりました。

 スタジアムに着くと、あいにくの雨にもかかわらず多くのサポーター(応援する人)がいました。私にとっては、声出しが解禁されてから初の観戦だったので、最初は応援の声量に圧倒されました。対戦相手の選手が入場してくると、応援用のフラッグを振り回すと同時に大音量のブーイング。一見治安が悪そうに見えますが、これがコロナ前の日常なのです。最初は圧倒されましたが、コロナ前のスタジアムの日常が戻ったと感じ、なんだか幸せな気分になりました。

 試合内容は省きますが、両チームとも全力を尽くした素晴らしい試合でした。しかし、勝負は残酷なもので勝者と敗者が存在します。それは、選手に限った話ではなくサポーターも一緒です。試合を終え、最寄りの駅へ向かう最中、勝った方のチームのサポーターは、すがすがしい表情をしていました。一方、負けた方のサポーターはというと、、、何とも言えない表情。中には、チームに対して文句を言っている人もいました。明日になれば、私が文句を言い、ブーイングをする側へ回るかもしれない。これがサッカーなのです。

 ふと思います。チームは1つの国なのではないかと。たかがサッカーの試合。しかし、応援する者にとっては、国と国の戦いなのです。スタジアムには、こうした国と国の戦い、つまり「非日常的な物」があります。この文章を最後まで読んだ方も、そうでない方もそうした「非日常的な物」を求めスタジアムへ足を運んでみるのも良いかもしれません。





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