願望

昨日は病み散らかした。
全然寝れなくて起きたら12時で
くたびれたブラインドから漏れる陽の光が
今の自分を責めているように感じて
ポロポロ泣いた。
思考が邪魔をするのでイヤホンを刺して
適当に好きなアーティストを聴いていた。
家にいると仕事できないと思ったから
カフェに行くことにした。

インスタを開くと
高校の後輩の叔父さんから励ましのDMが来ていた。
高校時代に所属していた
乳牛クラブで知り合ったらしい。
らしい、と言うのは私はこの叔父さんの顔を
全く覚えてない。
会った記憶すらないが、たまにストーリーに反応を
くれて辛い時はなぜかスラスラと事情を話している。
今の気持ちや北海道の暮らしが辛いことを
打ち明けると
「兵庫はいいぞ」と言っくれてなんか嬉しくなった。
気づいたらプロ野球の話になっていて
阪神がなかなか優勝できないことを嘆いていた。

一旦DMは引き上げてカフェを目指した。
ガソリンのメーターが昨日見たところ残り2個
だったから、給油しないとな〜と思いながら
エンジンをかける。
途中で「ピー」と音が鳴ってガソリンのメーターが
残り1個になったと知らせた。
走行可能距離がいつもなら〇〇kmと出るのが
ーーーーkmとなっていて不安になった。
まるで今の私みたいだと思った。
生きたい気持ちがなくて、人生という道を
いつまで走れるか分からない状態。

またふいに涙がこぼれた。
こんなんじゃ仕事できない。
JAの職員や酪農家さんと話せない。
今誰かに優しくされたら泣いてしまうから。
取材にならない。
泣いているとガソリンスタンドに到着して
3000円分給油した。
私も車みたいにガソリンを入れたら
あと何日生きられるか分かったらいいのに
と思った。
隣町に着いてカフェに行くつもりが
なぜかゲオに寄って、映画とアメトーークとクレイジージャーニーをレンタルしていた。
旧作は14泊で50円。安すぎて経営が心配になる。

ゲオを出て次はローソンへ。
無印良品のポップコーンとコンソメWパンチを
購入。
今日は、というか今日も自分を甘やかそうと
決めた。
逃げるように家に帰ってクレイジージャーニーを
再生する。
丸山ゴンザレスやっぱ面白い。
アフリカのスラムに行っていた。いいな〜。
淡々としていながら「だいぶ刺激的でした」とか
言っちゃうところが好き。
あと笑顔がチャーミングだ。

次は微生物地球学者兼地球生物学者兼
宇宙生物学者の高井研さんが出てきた。
大深度有人潜水調査船「しんかい6500」に乗って
深海を調査したりするなんかまあすごい人だった。
「深海生物なんて大したことない」と笑いながら
言ってた。面白い。
Twitterを見たら
なぜそうなったかは分からないが、
「ワイのなにわ金融道のなせる力技」と書いていて、好きを確信した。調べてみると54歳だった。
尚更面白い。本を3冊ほど出版していて買うことに
決めた。
夢は「死ぬまでに地球外生命体を見つけること」
だそうだ。この人なら叶えられそう。

次は映画「何者」を見た。
佐藤健主演で就活をテーマにした大学生たちの
人間模様を描いた作品だ。
2016年公開で、有名になる前の二階堂ふみや
有村架純、菅田将暉、岡田将生、山田孝之など
豪華キャストが出ていた。
主題歌はこれまた爆発的人気を誇る前の
米津玄師が歌っていた。
病んで仕事を辞めたい時に観る映画にしては少し
重いと思ったが、俳優たちの演技が上手すぎて
見入ってしまった。

有村架純演じる瑞月の
「10点でも20点でもいいから自分の中から
出しなよ、そうしないと点数さえつかないんだよ」

佐藤健演じる二宮拓人の
「頭の中にあるうちは、いつだって、何だって、
傑作なんだよな」

というセリフが新聞記者の自分に刺さった。
すごく良いというか、刺さる人には刺さるから
見て欲しい。演出もすごく良かった。
また見よう。

気づいたら20時になっていた。
すると高校の友達から不在着信があった。
私のnoteを見てくれたのだろう。
かけ直すと8回目のコールで出てくれた。
辛いと言うと、彼女は励ましの言葉を
言ってくれた。
前もこんなことがあった気がする。
泣きながら死にたい思いを話した。
4月に北海道に遊びに来るからその時までは
生きて私と遊んで欲しいと言われた。
クビにならなければおる、とだけ返事をした。
そこからはほんとにどうでもいい話ばかりをした。
高校の同級生が過ごす大学生らしい日常を
羨んでいることや買いたい服、オススメの
漫画の話など。
彼女は今更チェーンソーマンの漫画を
見始めたらしい。
あなたの住んでる地域と私の地域では
3年ほど遅れがあるのかと野次ったらその子は
笑っていた。
最後までどうでもいい話をして電話を切った。

あんまり使いたくないけど
これ以上の表現がないから言うが
「持つべきものは友だ」と思った。
仮に北海道に住んでる友達に
「北海道の暮らしが合わなくて辛い。死にたい」
なんて失礼すぎるから絶対言えない。
地元に友達がいて良かったと思った。

そして、なぜか

分からないけど
彼氏って、安心感もあるけど
アイスクリーム美味しいねとか
電車ってなんかいいよねとか
人混み苦手〜私も〜とか
1人で思ってたことを共感し合える・思いを
伝えられる相手なのかな
彼氏と行ったらどこでも楽しくなるのかな

と友達にLINEしていた。
幼稚すぎるけど
私はそんな行為が不足しすぎてる。
彼氏じゃなくてもいい、友達や家族でそんなことを
したい。

ボーッとしていたら
スマホから東京事変の「ふつうとは」が流れてきた。

ねえ レッサーパンダって  
人間をどう思ってんの?
もしかして嫌いですか?  
本当は好き? そうなんだ
威嚇中の笑顔はプライスレス
レッサーパンダは
レッサーパンダ科
レッサーパンダ属
普通に好き  
可愛い
夢中なとき  
楽しい

毎日同じように安心繰り返したいよ  
鰹節と昆布の御御御付はいつだって
柔らかく澄んでいます滅茶普通の味

こうした自然をつい普通と呼んじゃう咄嗟に
さあ約束してもっと夜の間瞑っていても
何も変わらないで変えないで僕はずっと
このままで居たいです普通でしょ

何気ない日常を心地よく美しい日本語で
表した歌詞が素敵。
私が今1番求めている日常という名のふつう。

今日も仕事できなかった。
大袈裟だと笑ってくれ。
こうやって私は生きている。
私は今、あなたに、どう思われているだろう。
私の顔を見て「うんうん」と頷いてくれたら
うれしい。

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