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サラリーマン卒業の日記その⑥

この話はちょっと番外編かもしれない。(そもそもドラマでも漫画でもないのだけど)
どうしても記録したいので書いてみることにした。


職場には正規雇用の社員以外に、契約社員が1人働いている。社内一人ひとりに退職を告げることは過酷ではあったが、契約社員のお姉さんには気を重くせず退職を告げることが出来た。なぜかというと、そのお姉さんは転職経験者であったからだ。そして、1回や2回ではなかった気がする。


私がランチをしながら退職を告げると、

「良かったですね。私もひろさんの立場ならそうすると思います」

と少し予想を上回る返事をもらった。そして、

「資格お待ちですし、早めにやりたいことやった方がいいですよ。私もやりたいことあったなあ。」

とも言われた。色々話を進めてみると、彼女は病気になって以来、やりたいことや夢を諦めざる得なかったと教えてくれた。そして、病気のせいで立ち仕事が出来なくなり、デスクワークの会社で働くことに決めたそう。

ランチはお弁当部のヤツ


今でも彼女はかなり体調を崩して会社に来れない日も多い。そして、ランチの時に、病気の話も何度か聞いた。

「風邪が治った時、健康っていいなと思います」

とわたしは言った。すると彼女は、

「健康だった時の自分を時々思い出すと、あの頃良かったなと思います」


正直、教員なんてどの年齢になってもなることが出来る仕事だと思ってる。でも彼女の話を聞いて胸を打たれて、自分も健康が当たり前ではないと実感した。むしろ、いつでも健康にやりたいことが出来ると思い込んでいたことが、少し恥ずかしくなった。

わたしは健康以外の部分で、次の道へ進む決断をしたが、やりたいこともなかなか出来ない彼女に凄く背中を押してもらった。


おわり

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