【58歳、就活がんばる!!】 #15 音楽に救われている
「重かった季節が懐かしいように
この最悪だって こえるためにある」
このSIONの「砂の城」の一節に何度支えられてきたことか。
波打ち際で砂の城を作っている。
波が来るとさらわれ、崩れ、溶けて、消えてしまう。
それでもまた作り出す。
これが好きだから。
気にしないで行く、気になっていても。
――自分の人生は、まさにこれの繰り返しだ。
今の状況もそうだろう。
十何年と作り続けてきた砂の城が波にさらわれた。
人生のどん底?
阪神淡路大震災で家が全壊したり、
家族に裏切られて借金を背負うことになったり、
これまで何回も大波を味わってきたから、
“また来たよ”と苦笑して、気にしないで行く。
今日も届く不採用通知を尻目に、
新たに届く求人情報をチェックして応募する。
また砂の城を作れる場所を求めて。
そうやって無職のまま、
一日ずつ59歳に近づき、
還暦へのタイムリミットに迫っている。
その恐怖は感じてはいるけど、そうせかすなって。
順番があるんだ。
「幸せは一人では歩かない
いつも不幸せと連んで歩いている
だからこのどん底の横には
喜びの朝だっているだろ」
これもSIONの「マイナスを脱ぎ捨てる」の一節。
今日も、いつだって、やっぱり音楽に救われているなぁ…。
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