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生活費事情

双子が6か月になるのと同時に退院となった。
双子の産休は14週前からなので、職場の計らいで、そのまま職場復帰する事なく産休に入ることになった。
というのも、私と同じ位に妊娠した看護師が、相次ぎ死産だったり、流産をしてしまった事もあった。

当時の看護部長も死産を経験していて、、看護師という職業はもしかしたら(もしかしなくても)そういった、リスクの高い職業なんだなと実感した。

6か月になり、普通妊娠なら安定期でアクティブに動き回れるようになるが、また同じ事をくりかえす事は流石に避けたいので、私なりに、アクティブさを抑えた生活をしていた。

私が退院した頃には、大吾のカードショップは、すっかり人気ショップになっていた。まんだらけ風のお店の頃とは、比べものにならない程いつも、店内は賑わっていた。大吾の商才を信じて成功だった。

今となっては、カードショップはニュースでも取り上げられる程だったが、当時はライバル会社がまだいなかった。
その後、大手のカードショップが次々と出来て、暗雲が立ち込めることにはなるが、その時は飛ぶ鳥を落とす勢いで、売り上げを伸ばしていった。

当然生活も羽振りが良くなって、家の中に、常に札束があった。
札束があるにも関わらず、大吾が私に渡す生活費は、いつも10万円だった。

ローンや光熱費などは払っていてくれたので、食費と雑費という意味ではあったと思うが、5か月から英会話を習わせているお金は、私が払っていた。
以後教育費は全部私が払っていた。

当然足りないので、こっそり札束の中から何万円か拝借していた。いくらとっても気付かないので、10万円の生活費で良しとしていた。
今話題の水原さんじゃないけれど、儲けてる方は、本当に横領されても気付かないかもしれない。


この10万円で良し+こっそりαが、後々ケンカの元になってくる。世の中の夫婦の生活費事情は、それぞれと思うが、最初にしっかりとした取り決めが大事だなと痛感している。

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