嫌いな親戚を見捨てる計画

久し振りに気持ちが淀んできたので吐き出そうと思う。私には大嫌いな親戚がいる。従兄弟だ。
この従兄弟、性格は悪くないのだがとにかく迷惑者なのだ。

まず生活力がない。
若い時からどんな仕事も長続きしなかった。ちょっとキツイことを言われた。馬鹿にされた。ミスした…その程度のことですぐに仕事に行きたくなくなり、無断欠勤をする。
そして無断欠勤をすると、恐怖のあまりアパートや寮から失踪してしまう。
スマホも何もかも置いて行ってしまうので、連絡が付かなくなる。
そうすると非常時の連絡先になっている私の両親に連絡が来る。(従兄弟の母親が死んだ方が良いレベルの正真正銘のクズのため、身元保証人は私の両親になっている)
失踪して連絡が付かないので、私の両親が出向いて職場に頭を下げ、荷物を引き払う。
そうして1ヶ月程してほとぼりが冷めた頃になると、薄汚くなった状態の従兄弟がひょっこりと私の実家に現れる。
両親は無論叱って説教して諭し、従兄弟もそれを黙って俯いて聞いている。(この時点で実家の風呂に入れてやり、何か食べさせているので小綺麗になっている)
そうして私の両親の「分かった?」という質問に、従兄弟は不貞腐れた態度で「うん」と返すのだ。
そうすると、ひとまず従兄弟の母親(ゴミ)が暮らすアパートに身を寄せて、その後暫くしたら仕事を探し始める。
そしてまた冒頭の、就職・失敗・失踪・帰還を繰り返す。
私が学生で実家にいた頃からずっとこれを繰り返していた。(従兄弟のその有り様を見て私は「真面目に働かないとやべーんだな!!」と気づけたのだがそれはまた別のお話)

従兄弟のこの堪え性の無さは、高校中退から始まったように思う。
元々頭が悪く、態度も悪く、見た目も太々しかった従兄弟は教師ウケが悪かった。
そしてとうとう高校を中退すると言い出した。
祖父、うちの両親は皆必死に止めた。(祖母は既に他界している)
確か高3だったと思う。
あと数ヶ月だけ我慢すれば高卒という資格が手に入る。そうすれば圧倒的に選べる仕事の幅が広がるのだ。毎日のように実家に呼び出し、そう諭していた。
だが従兄弟は「センコーが嫌な奴なんだ」と言ってどうしても聞かず、勝手に辞めてきてしまった。
あの時は家の中が下へ上への大騒ぎとなった。(その様子を見て私は「高校は出ておかないとやべーんだな!!」と気づけたのだがそれもまた別のお話)

従兄弟の堪え性の無いエピソードをもう1つ上げてみる。
高校を中退した従兄弟は、しかし中卒では仕事が無いことに気付き焦った。
職安で相談した結果、運転免許を取ろうという話になり、自動車学校に通うことになった。必要な金や手続きは祖父が世話をした。
しかしやはり堪え性の無い従兄弟である。真面目に通うことができず、やがて通える期間を失効してしまった。
時間とお金を無駄にした従兄弟に当然に祖父が叱るが、従兄弟は逆ギレをかます始末である。
そうして暫くは実家に寄り付かなくなる。
だがやはり仕事が見つからない。運転免許が欲しい。自動車学校に通いたい…祖父に金を出してくれと泣きつくーーーなまじ祖父に余裕があったのが仇となり、これが何度か繰り返された。
結果どうにかこうにか免許を取ることができ、事態は収束したのだが、側から見ていた私は従兄弟の言動に終始反吐が出る思いだった。
特に、世話になった祖父に対して終始生意気な口を聞くのが許せなかった。

そんなこんなで生活力も堪え性もない従兄弟だが、たった一つ人並みに持ち合わせているものがある。自尊心である。
自分で自分の人生の面倒も見れないくせに、いつも誰か(祖父や私の両親)に後始末をしてもらって生きてきたくせに、やたらと偉そうなのだ。
両親曰く「あれは必死に虚勢を張っているだけ」とのことだが、年若い私にはそんな優しい見方はできない。(する必要もない)
亡くなった祖父は、従兄弟にも百万単位の生前贈与をしていた。
ただしそれを従兄弟が知ると無駄遣いするのが目に見えている。
だから祖父は、私の両親に「自分が死んだらあの子にこのお金のことを教えるように。その後はお前たちが通帳を管理して、あの子が困った時に使うこと」と言い遺した。
厳しかった祖父のことを従兄弟は嫌っていた。今でも「可愛がってくれなかった」と平気で言う。
ある時には「俺のお金なのに、俺が自由に使えないのはおかしい」と言って私の両親に食ってかかったこともある。
通帳を見せ、ちゃんと残ってることを教え、失踪の後始末にかかったお金等は私の両親が払ってやっていることを教え、これまでの従兄弟の行動を思い起こさせ、これからのために引き続き私の両親が管理する必要があると諭したら、納得する。
しかしちょっと精神的に不安定になると、また「俺の金」と言って騒ぎ出すのだ。
あれはもう治らない、直らない、一種の病気だと私は判断している。我が家の負の遺産である。

祖父はとうの昔に亡くなり、いずれ私の両親も亡くなる。私の代になったら従兄弟のことは容赦なく切り捨てるつもりでいる。
その方法も既に決めている。

まずは、祖父が残した従兄弟への生前贈与を従兄弟本人に丸投げする。
それは数年で使い切るだろう。
そうなったらこちらに泣きついてくるのは目に見えているので、実家を引き払っておく。
私の住んでいる場所を従兄弟は知らない。調べる頭も能力も、従兄弟にはない。
従兄弟は精神的に弱く、頼れる人がいないとすぐに鬱になる。自殺未遂をしたのも一回や二回ではない。(毎回死ぬのが怖くなって、真夜中に私の両親に泣きながら電話をしてきて救急車を呼ぶ騒ぎになった)
孤立させれば必ず早死にするだろう。
従兄弟が今この瞬間も生きていられるのは、クズではあるが実母が生きていて、私の両親が話を聞いて必要な助けをしてやっているからだ。
それが無くなれば、従兄弟は生きられない。

私は常々、自立できない人間は死ぬしかないと思っている。自然の摂理だ。自分自身にもそう言い聞かせて、だから必死に頑張っている。
助け合いなんて綺麗事に私は騙されない。
私の世話は私がする。
従兄弟の世話は従兄弟自身がやればいい。
それが出来ないならば、潔くこの世から消えるしかない。
しかも従兄弟には数え切れないほどにやり直しの機会が、祖父から、私の両親から、社会から与えられてきたのだ。
それに感謝もせず、無駄遣いしてきた人間の末路など私の知ったことではない。
ハッキリと言う。生きる資格のない人間が、この世にはいる。

時々実家に帰り、ふと両親の会話の中に従兄弟の存在を感じるたび、私はそんな思想を強くしている。

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