夜の散歩

 夢の端っこを彷徨うような時間を過ごしている。バイト終わり、暗闇に包まれて幾らかコンパクトになった街を自転車で駆け抜け、時々すれ違う通行人に心の中で「今夜はいかがお過ごしですか」と尋ねる。まるで現実ではないような感覚さえあるこの時間のために生きているような気もしている。
 夢の端っこと現実の端っこの混ざり合うところ、心地よい時間。

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