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a noisy room diary❆*(7)

『桔梗さん』

 入院初日、同室女性カミーユさんに驚愕させられたが、○暴のように怒鳴る患者オッサン女子桔梗さんにも私は怯えていた(…2日くらいで慣れたが)。
まあ彼女、桔梗さんのおかげで私の幻聴も薄まりましたがね。あの怒号にはビビリまくってはおりましたが、まあ良きこととしましょう。
 ところで桔梗さんの怒鳴り声ですけどね、
いったい何と言って怒鳴り散らしているのかしら…?
とりあえず聴き取った部分を公開しますね。

 「いつまでもこんなところへ入れやがってっ
いつまでこんなところへ入れておくつもりなんだっ
早くここから出せっ!出せっ!出せやっー!!お前らがそんなことを言っていやがるからいつまでもここから出られないだろっ!ばかやろおおおぉーーーちっくしょうーーーふざけたことばかり言うなっーーー
ばかやろおおおぉーーーーーくそっくそっくそっ!!
@#$%%⊕%≮✞#$$¥ここは∝∮くっそ野郎ばっかりなんだだっφφ」…とまあこんな感じですかね。

 とにかく意味不明な内容が多い怒鳴り声の為、聞き取りづらいですが、まあ慣れてしまうと病気だから仕方がないのかなと思ってしまう皆なのだ。かなりうるさいけどね。私は落ち着く為によって、案の定タバコを吸いたくなるけれど、諦めてチョコレートを二粒ほど食べています。

          ✵*°

 それから翌日の午後、私の病室の移動があった。
嬉しさこの上ない心持ち。嘘でしょう。本当でしょう。嬉しすぎます。カミーユさんから離れることができるのですね。皆様、ありがとうございます。

 「カミーユさんと同室は大変だったでしょう。
あの方、思い込みが激しい方でね。でも次の同室のかたは大丈夫よ。静かな方だし、明るい良き人だから…」。
 私は精神科病棟のナースは信じない(いや、ほんとは信じてしまうのだが…)。精神科病棟に静かな人はいない。それはみんな病気を抱えての入院だから。普通に見えて普通じゃない。普通に見えないそのままの人もいるけどね。←私もね。
(みんないい人だよ。みんな優しいよ。ただね、ほんとに脆すぎだから…)。

 ところで新しい同室の女性はトモちゃん。
ん、まあ…40代後半のお姉さまですけどね。いい人ですよ。
…念仏さえ唱えなければ。 
夕方からずっーーと意味不明な念仏をブツブツ…と震えながら唱えていました。
宗教とかとはまた異なる念仏でした。何を唱えているかは理解できなかったが「ともちゃんね〜↺、ともちゃんね〜↺…」の箇所だけは聴き取れましたよ。
 
 そして、それから翌日、また新しい人と、ともちゃんの入れ代わりです。
 
           ✵*°
           °*✳
           ✴°*

 次の方は名前はツヤ子さま。80代の大お姉様だ…。
この方はとても本当に穏やかな静かなお姉様で、
私の入院生活もやっと落ち着いて治療出来るようになったのだ。

※私の同室人間関係:カミーユさん→ともちゃん→ツヤ子さま


                つづく

              

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