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プランド・ハップンスタンス(Planned Happenstance)理論について

耳慣れないタイトルかもしれないが、人事関係の仕事をしている方なら耳にしたことはあるかもしれない。

簡単に解説するとプランド・ハップンスタンス理論とは、一見すると偶然に見える出来事を利用してキャリア形成に生かすというもの。日本語では「意図された偶然」や「計画された偶発性」理論などと訳される。

1999年にスタンフォード大学で教育学と心理学の教授を勤めていた、クランボルツ教授によって提唱された。

偶然を意図的に生み出せるよう行動することが大切である。

個人のキャリアは偶然の出来事に左右される一方で、キャリアアップは主体的に活用することが求められる。そこで、この理論では偶然が意図的に起きるよう、これまでとは違う職種や場所に積極的に挑戦することを推奨する。

昨日の記事でも紹介した自啓共創塾の参加者同士の対話において、ある人が「勝海舟が島津斉彬公と出会ったのも、ある種プランド・ハップンスタンスなのかもしれない」というコメントが印象的だった。

勝海舟は蘭学を学んだことがきっかけで、西洋式の兵学の知見を身に着け、さらに長崎海軍伝習所で航海術など実践を学ぶ。そのような当時としては珍しい学問を修養したことで、勝海舟は見出されるべくして当時有力者であった斉彬公に見出されたというのだ。

有力な人物や憧れている人に出会うための機会を追求することを否定しない。しかし、その機会を創出するために自分自身が目の前の課題に真摯に取り組み自己研鑽に励むことが大切であろう。

それによって意外な人物とのつながりが生まれ自分の人生を豊かにする、そんな風に僕は考えるのだ。

今日も皆様にとって良い一日になりますように。
ヒトに限らず本や音楽やアートなど、新しい出会いにワクワクしながら今週もスタートする。

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竹内康司
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