症状、経過について、論文での記述
症状、経過について、論文でどのように記述されているか、抜き書きしてみた。
主訴について
長い文章をしゃべると最初に何を言いたかったのかわからなくなる
相撲の取り組みが誰と誰だったのか忘れてしまう
新しい知識が入らない。前の知識を取り出すのも悪い。
ますます記憶障害がひどくなっている
仕事をやっていく自信がない
話を聞いていても前の文を忘れてしまう
食事をしたことは覚えていても、何を食べたか思い出せない
会議で話がとひとびになって、完全な議事録が書けない
はじめに言いかけたことが何だつたのかわからなくなる
経過
x-7年 〈30歳〉
頭痛が続き、そのころから記憶力、理解力の低下を感じるようになつた。
x-4年
人の話した内容が以前ほど理解できない。すぐに忘れてしまう、
と感じるようになつた
x年3月 名古屋市立大学病院受診 〈1998年、37歳〉
当院に高次脳機能の専門外来があることを知り。高次脳機能の精査目的で
受診した。
抗不安薬Cloxazohm 3mg/日が投与されたが、症状に変化はなかった。
x年末 慶応大学病院受診
別の病院を受診し、高次脳機能の精査を受けたが。異常所見は認められなかつた。
x+1年
当院での初診から約1年後の検査にても異常所見はなかった。
「仕事をやっていく自信がない」と休職を申請した。
x+2年
職場から復職を迫られ、段階的に復職することになった。
x+8年 〈2005年〉
記憶検査および画像検査が施行されたが、とくに異常所見はなかった。
この時点で日本語版チェックリストを施行した。〈心気症の傾向がみられた〉
論文は、このように、症状、主訴、経過を整理して、さらに、検査結果の解析から、心気症という診断を下している。
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