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おじさんの妄言

言葉ではなんでも言おうと思えば言える。
だから、私はあまり適当なことは言わない。

Sに「好きだよ」とか言うのは簡単だ。ただその4文字を口にすればいいのだから。だが、実際に好きかというと違う。

Sにいつも言っているのは「ちゃんと年相応の彼氏を作りなさい」「普通の恋愛も経験しなさい」だ。今までSがどのくらい恋愛経験があるのかはあまり聞いていない。彼氏がいたことがあるのは確からしいが。

普通の恋愛の経験値を上げることはそれなりに大事なことだとおもう。将来的に結婚などとなった時に経験が浅いと駄目な男に引っかかったりするかもしれない。

むしろ、私は駄目男に分類するかもしれない。w

私にとってSは恋愛感情の外にいる。
他に彼氏を作ろうが、他に「ゴシュジンサマ」を作ろうが、一向に構わない。ただ、他の「ゴシュジンサマ」の場合は報告の義務を課している。Sが実行に移すかどうかは分からないが。

私にとって、Sは特別な存在だ。いつもそう言い聞かせている。
素直で感じやすく、私の存在全てを性欲に昇華してくれている。従順で、私のものになろうとしてくれている。そんな女性に逢ったことはない。
なので、私の視点ではSを大事に扱っている。Sがどう感じているかは分からないが。

最初の頃は毎日のようにメッセージのやり取りをして、電話を頻繁にした。
Sの事を知るためだ。相手を知ることで適切な責めができると思うし、リサーチもできる。
ある程度、関係性が発展すると、Sは「さみしい」と言い始める。
さみしいからメッセージの返信が欲しい、さみしいから電話で声が聞きたい。

私は君の寂しさを埋めるための存在ではないよ。埋めてほしいなら彼氏でも作りなさい

そう言ってから、メッセージはピタリと止み、さみしいとは言わなくなった。実に従順だと思う。思うが、不満は募っているかもしれない。

Sは私のモノかも知れないが、私はSのモノではない。誰のモノにもならないつもりだ。なので、Sが心配しているように「誰かに私を取られる」こともない。

一般的な男女の定規に当てはめても仕方ないのだ。


多頭や複数プレイの話を持ちかけると過剰に反応する。
基本的に嫌がることはしないようにしているが、この願望は定期的に私の中に湧き上がる。

Sが私を独占したがるような素振りを見せる度に、嫉妬した姿や悔しがる顔、嫌がる素振りが見てみたくなる。泣こうが喚こうが、縛り付けてでも目の前で行為を繰り返し、見せつける。
そんな責を想像してしまう。

その行為で私が興奮するかは分からない。Sがどうなるかも分からない。だからやってみたい。私もSも変態を自認しているが、どこに幸せの種があるかなんて頭では分からないのだから。

Sが私に向けている好意の深さも分かるかもしれない。
言葉で言うのは簡単。
眼の前で好きな私が他の女性と交わっている様を観てSはどうなるのか。
泣くのか、私や相手の女性を罵るのか、呪詛の言葉を吐き、狂ったように暴れるのか、はたまた、そんな行為を観て股を濡らすのか。

また、逆にSとの行為を第三者に見せつけたいという願望もあるかもしれない。開発したSを見せびらかしたい、自慢したいと思う。
普通の友達などに話せることでは無いから。


でも、実際に行動に移すことは無いだろう。
労力に見合った報酬が私やSにあると確信できれば骨を折ることは厭わないが、報われなさそうだ。想像して想像させて虐めるに留めておこうか。

頭のオカシイおじさんの妄言だと思って読み流してくださいな