卒業と泣き言と自己愛
昨日、高校を卒業した。小学五年の秋、初めてこの高校の文化祭を訪れた帰り道にぼんやり思い描いていた生活とは、かけ離れた三年間だった。いざこの場所で高校生活を送る権利を獲得した途端、情熱みたいな色をした煌めきは消え失せてしまった。いまや眩しすぎて直視できないそれは、二度と取り戻すことのできない純度100%の憧れだったんだろうけど、しょせん空想の産物だから美しさは持続しなかった。
三年分の出来事を具体的に挙げていく気力はないし、読み手も書き手もあまり面白くないのでエピソード的なこ