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中央アジア・ロシアサッカーの読み物記事
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#伝記

空に消えた星たち — パフタコル1979

0. まえがき(本旨とは関係ありません)  私事で恐縮だが、初めてウズベキスタンサッカーに触れてから10年以上が経つ。  2つのぼんやりしたことだけが記憶に残っている。ひとつは会場がタシケントのパフタコル・マルカジー・スタジアムだったこと、もうひとつはワールドカップ予選のウズベキスタン対日本の試合だったこと。得体の知れない代表チームの荒削りな攻撃サッカーと、日本人に似た面立ちの選手に漠然と興味を持った。(しばらく後、その顔の持ち主はアスロル・アリクロフだと分かった。)  

新生ロシアが見た白昼夢 — アスマラルというサッカーチーム

 「アスマラル(Асмарал)」というロシアのサッカーチームを聞いたことがあるだろうか。  このモスクワに本拠地を置く一風変わった名前のチームは、1992年の新生ロシア1部リーグに突如姿を現した。ロシアのサッカーファンにさえ聞き馴染みのないこのチームは、予想だにしない躍進を遂げる。  暗く苛烈な時代の荒波を豪快に突き破り、陸離として光を放ち、破壊と混沌に満ちたロシアサッカー界に新時代の到来を高らかに告げたかと思えば、あっという間に波濤に呑まれ消えていったチームがかつてあった