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■仕事*いつの間にか不安定時代へ

人の働き方も随分と多様化して見える今日である。昭和生まれの私からみれば、平日に私服で外出している青年を見掛ければ、有給休暇を取得した会社員か、アパレル業界のデパート勤務とか、塾の講師等々でシフト勤務の方と思い判断していた時期があった。1990年代が丁度その頃までと、今考えるとそう思える。今はスーツで職場に行かなくてもよい企業も増えている。カジュアルな服装でなければ働きたくないと言う若い労働者もいる様だ。自分は、スーツは制服と考える。スーツを着ることで、仕事モードになれる。また、職質も私服と比べロケーションによってはされにくい。

一般人の始業時間と言えば、午前8時から9時までの間が主流で、特に地方で働いていれば更に始業時間も早まっていた地域もあったのではないだろか。そうしたある程度の、「共通」した時間に同じ方針の元に働き、同じ職場の人同士で昼食を食べ、同じ時間に退社して行く。昭和産まれの人にしてみれば何も抵抗がないと思う。

保育園、幼稚園、小中高、大学までと、幼いころから成人に至るまで、ほぼ同じ環境下で同じ教育を受け、同じ境遇やら、数少ないテレビチャンネルの中から、同じテレビ番組を見たりして情報を得て、同じ価値観が根付き、いつしか皆同じに染まり、知らぬ間にそれに慣れている。

人は皆、若い頃の多くの経験と学習、環境で価値観や好みがほぼ形成され、そこから先は鈍足に変化して行くのではないだろか。言い換えれは、成人になるまでは、色々なものを吸収し、成人になるとある時期までは変わらず吸収は出来るが、その後は徐々に吸収は出来ず、逆に発散している感じで、それは体力的なものと比例している様にも思える。今まで出来ていた事が、徐々に出来なくなる、出来ても時間が掛かるなど。

今現在の日本社会の牽引役は、昭和生まれの方々であると思うが、間もなくバトンは平成生まれの方々に引き継がれる。元号で時代は大きく変わる、変わった訳ではないが、昭和時代は平成時代よりも長く、歴史的にも進化、変動を続けてきた時代と思う。今では何も不思議ではないが、自家用車を所有出来たり、洗濯機が登場したり、所謂3C(car, cooler, calla TV)と、今の当り前が企業努力のお陰で広く普及し始め、生活が洋式化する流れと変化。更にパソコン、インターネットや携帯電話の登場も。全ては、半導体の進歩によってなせる技である。個人的には、いつの時代も「不便」なものから始まり、それを改善、改良した結果が「便利」なものに繋がる。

便利な世の中、便利な生活は、逆にデメリットも同時に発生する。例えば、身近なところでは、近所の書店が消えてしまった。通販会社の勢いに負け、経営が成り立たなくなったのである。この現象は書店に限らず、特に地方の商店街をも崩壊させ、空き地や駐車場にしてしまう。ちょっとした買い物や、そこの店でよく買っていたものが買えなくなった。或る地方の商店街は、いくつもの不動産屋とコンビニと学習塾、サラ金業者しかない。毎年恒例の夏の商店街祭りもシラケたものになった。

何でもかんでも、利便性を追求して行くとコストが嵩む。月々のサービス料金が掛かる。また利便性の裏側には、合理化も含まれる。例えば、地方銀行や信用金庫はメガバンクの傘下や業務提携を組まされ、保証・審査部門はメガバンクの関連会社が行う。その為、自行審査業務担当者はリストラになる。また銀行の窓口業務は一部コンビニか代行しているため、行員は雇わず派遣社員になる。更に小さな支店は統廃合を行い、リストラされる。今後、地方銀行や信用金庫、信用組合は減少して行く。銀行も会社であり、時代に合わない営業体質のままで、自ら改革出来ない業界である。規模縮小に突き進むのも仕方がない。窓口業務ぐらいは、午後3時に閉めるのではなく、午後8時くらいまで営業すれば利用客も今より増えると思うが...。ここ数年の間に、元銀行員の経歴を持つ人をよく見掛ける。コンビニエンスな銀行業界に変わることに期待したい。

先にも例をあげてみたが、今まで成立していたご商売や地盤が、進行勢力によってひっくり返される事は度々あることだか、取り分け地方でのご商売は、人同士の繋がりやバランスが取れて成り立っているケースが多く、それが崩れると、その地域の元気も絆も消える気がする。魅力ある地方、地域は今もこれからも衰退して欲しくないと強く願う。

長く東京に居ると、当然地方も同じ様な生活環境であると錯覚しがちであるが、高齢化に伴う影響は、働き方も地方の方が厳しく思える。地方の若い労働力は少なく、都市に集中しがちであり、今後も後継者不足、労働者不足は暫く続く。また、ジワリジワリと収入格差が広がっている世の中である。非正規雇用の労働者は、サービス業界を中心に多く、物流、建設土木、警備など派遣アルバイトで時給1000円前後で生計を立てているのだから、貯蓄に回す余裕なぞ有りはしない。その日その日を生き抜く事に追われ、気付けば転職しづらい年齢、足りないキャリアとなっており、収入アップはおろか仕事を失う。

今の経営者の大半は、先行不透明な事や労働者不足もあり、利益を経営者個人の貯蓄に回す事を優先に、労働者に対する持続的保証や将来的な保証を最初から考えてはいないと思う。その他、経営者の都合を上げればきりがないが、雇用された従業員は全て自営業者ではない。終身雇用を約束出来る経営者が、沢山平成、令和生まれの経営者から出てきて、松下幸之助さんや本田宗一郎さんの様な理念を持ち雇用をし続ければ、今の子供食堂のようなボランティア活動は無くなると思うし、同時に経済大国第2位に返り咲く日本になれると思う。自らも、これまで以上、そんな志しを持って世の中に貢献して行きたい。

では、また次の機会に!






(p_-)とにかく頑張って継続して行きたい所存で御座います。宜しければサポート宜しくお願い申し上げます。