性別適合手術(SRS)の決心
こんにちは。
僕の治療歴は以下の通りなのですが、
22歳:初カウンセリング
24歳:胸オペ(乳腺摘出手術)
25歳:ホルモン注射開始
29歳:乳頭縮小手術
31歳:子宮卵巣摘出手術(SRS)・戸籍(性別)変更
今回はSRSを決心するまでのことについて話していきます!
治療歴からわかる通り、僕は初診や胸オペからSRSまでの間が約6年とかなり空いています。
そもそも治療を始める前までは、SRSまでするつもりはありませんでした。
その理由は、
・臓器摘出するってなんとなく怖い
・手術自体が怖い
・術後の健康リスクが怖い
と、とにかくビビリだったんです。
そして、目の前の嫌悪感(胸や生理)を取り除くことに必死で、先々のことをあんまり考えられていなかったこともあります。
ですが、ホルモンが馴染んできたタイミングで転職(直属の上司や人事部の一部の人以外にはカミングアウトしない半埋没)し、公には男性として勤務していくうちに、徐々に気持ちが変わっていきました。
初めましての人に男性として認識されることはとても嬉しくてたまらなかったのですが、それと同時に"本当は違うんだよな"という気持ちがいつも混同していました。
保険証やパスポートなど社会的な書類では女性。何かの拍子に保険証を見られたらどうしようといつもビクビクしていました。
見た目や周りの扱いは自分が目指していたものになってきたけど、
自分が"本当になりたい"、そして"本当にありたい"姿ってなんだっけ?と自問自答する日々が続いていました。
そんな日々を過ごしていくうちに、自分の選択肢には無いと思っていた性別適合手術というワードが出てきました。
さらに、年齢を重ねていくうちに「結婚」や「出産」というイベントが身近に感じられ、たとえ同性婚ができたとしても、女性としてではなく男性として女性と結婚したいと思ったことも、手術を考える要因の一つでした。
ただ、どれだけ手術が頭に浮かんでも、
・健康への不安
・後遺症などのリスクへの不安
は拭い切れず、手術を決心するまでには至りませんでした。
不安を拭うために、調べるだけでなく、いくつかの病院や当事者の方に直接性別適合手術のリスクについて聞きに行ったりもしました。
でも、どこの病院に行っても、どんな当事者の方に聞いても、手術をする場合・しない場合、どちらの場合にもメリット・デメリットがあり、手術には絶対安全の保証なんてないし、結局は自分がどうしたいか、どうなりたいか、ということなんだなと感じました。(病院の説明は諸説あると思うので、あくまで僕が聞きにいった病院は、というところです。)
そうやって、性別適合手術の選択肢が出てきた頃から約5年間ほど、悶々と手術をするかどうか悩んでいました。
長い。笑
でもそんなこんなで、結局手術をする選択をしたわけですが、
ある日突然「よし!手術するぞ!ドンっ!」というような劇的な決意をする出来事があったわけではないです。
約5年という長い時間をかけて考えるうちに、あっという間に30歳も超えて、じんわりこの先の人生を考えたときに、
「やっぱり手術したほうが、この先自分は幸せに生きれる気がするな〜。じゃあするか〜」
くらいのぬるっとした決意の仕方だったと思います。
手術や健康への不安が無くなったわけではないです。
決意してもなお、不安はめちゃくちゃありました。笑
でも、その不安を抱えた上で「手術しても良いな〜」と思えたんです。
そして、いつの間にか、手術をする前提で色々調べ始めてる自分がいることに気付きました。
とてものんびりな道のりでしたが、自分にとってはこれがベストだったと思っています。
この記事を書いてる今は手術が終わった後ですが、今のところ手術を後悔していないですし、この先後悔するかどうかは自分次第だなと思っています。
のんびり頑張ります。
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