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其の荷・『500円玉コレクションの行方』


1.最近の出来事
油油油油油油油油油油油!!!

こんにちは
「会いに来るカメラマン:朔丸」
(行列は並ばない派)です。

最近の出来事

僕は、お腹一杯という感覚を知らない青春時代を過ごしてきた
ラーメン大盛り、餃子、チャーハンがデフォルトなマッチョランチ

しかし、気づけば齢40代も中盤
流石に、うすうす感じてはきたよ
もうあの頃には帰れない
いただきますとお代わりをやまびこのように叫んでいた青春時代は夢の後
大盛りも、チャーハンも
餃子ですらコンディション次第という体たらくな有様
もう食べれまten明日までは
それよりも、適量を美味しく食べたい年頃なのよ
でも、目はまだ卑しくサイドメニューに釘付けなアラフィフ予備軍

そんなアラフィフ予備軍は例に漏れなく身の程を知らず
スタジオ近所のたらふく亭をキッチンとしている
郡山市のレジェンド弁当屋!
盛り良し!味良し!油分良し!

スタジオ近所のたらふく亭
赤富士の如き煌めき

お前はまだこの山を乗り越えられるのか!!身の程を知れ!
そう語りかける唐揚げ山は一層艶を増していく
「そこに唐揚げがある限り、日の丸を背負って挑むぜ!」

遠近感が狂う盛り盛り盛り!630円
白米の縁取りが意味するぴちぴち感

若者に告ぐ!
食べたいものは食べれるうちに食べたいだけ頬張れ!
おじさんはもう頂を降りる!!
ただそれだけだ!!
油油油油油油油油油油油!!!

2.朔丸ができるまで 

其の荷・『500円玉コレクションの行方』

前回に引き続き
「会いに来るカメラマン:朔丸」(アイスはチョコミント派)ができるまでを

2011年平成23年)3月11日 歯科技工士時代
東日本大震災の渦中にいた僕は、崩れまくった会社の口腔模型(歯の形をかたどって石膏で模型にしたもの)をさらっと片付けて繋がらない携帯電話を持って真っ先に息子の保育園へ飛びました
バタバタと騒めく園内で走り回って遊んでいる息子に安堵し、早めのお迎えにちょっと嬉しそうな顔に癒されました

息子捕獲後、妻の職場に直行!(まだ携帯が繋がらない)
息子の顔を見て安心した妻の安否確認をして、ひとまず先に家へ戻りました
途中、壁が崩れていたり、瓦が落ちている家を横目に不安一杯
まぁ、流石に新築1ヶ月の我が家自体は全くの無傷
とはいえ、妻のコレクションの食器達は壊滅的
これ見たら悲しむだろうなと、息子におやつを与えて
砕け散った食器を片付けながら妻の帰りを待ちました

やがてテレビに映った映像は
東京電力福島第一原子力発電所メルトダウン
まじで?これまじで?
アメリカ同時多発テロ事件以来の衝撃と絶望感
そして、水も出ない。ガソリンもそろそろやばい
って感じの中、その後も1日も休まず会社へ行き(ばか?有給無いから)
ライフラインも回復しない中連日の震災報道に、心は疲弊して行きました

瞬間に福島を離れていく方も沢山いた
福島を出ろ!まだ福島?ばかじゃね?という無責任な声も沢山響き渡る
家族、親兄弟、まとめて県外へ脱出するあてなどなく
家を建てたばっかりの我が家には、仕事を捨てて暮らしていく体力はありません
福島好きだし。原発からも距離あるし
そんな中、我が家は福島に留まり生き抜く覚悟をしました

しかし、その後も永遠かと思えるほどの福島バッシング!
ライフライン復旧後も続く震災被害の報道と、商売上手な震災ビジネス
震災をアートとして撮影に入る写真家達
僕はそれらを見ていることが、とても腹立たしく思いました
幼い子供にもそれらの震災コマーシャルを見せることに
至極苦痛を覚えました

福島=震災のイメージ!!

福島を知らない人間達が作る、震災で湧いて出た偽善者達の震災ビジネスの根元イメージに吐き気がする。

息子には、生まれた福島にこのイメージを持って欲しく無い
病は気から
さぁどうしよう
ん〜
もっと美しい福島を見せればいいんじゃね?

震災以前から変わらず、尚も懸命に働き生きる大人達の逞しい姿
愛すべき美しい風景、変わらない生活の息吹

さぁどうしよう。
どうする?
息子、アンパンマンばっかり無限ループで見てるけど
深層心理に残る映像って大事だよね?
アンパンマンも仮面ライダーも駆けつけてはくれないことにいつか気づくよね
パパがテレビで見せてあげれればいいのにね
昔のネットの写真とか映像とか見せる?
ん〜今の福島じゃないと意味なくない?
写真でも撮れれば良いのにね

ん?写真?

そう言えば、、、カメラ欲しくて
五百円玉貯金してなかったっけ?

そう、息子が生まれる前から
僕は五百円玉コレクターでした。(目的も無く)
で、んで、めんこい息子をカミ様(アモーレ)が与えて下さり
ようやくコレクションの行方を授かる!
そうだ、家族を撮るカメラを買おう!
息子降臨後も迷いに迷って震災まで通算8年間
いくつかの貯金箱を集めて、開封の儀を迎える

五百円玉が約1600枚
約80万の銀色の山
あはは
なんで今まで買わなかったんだろ

今だよね?今しかないよね?

と、2011秋の色づく季節
両手のコンビニ袋(破れそうだったから二重にして)に
約1600枚の五百円玉を入れた
当時33歳目前のヒョロヒョロの男が
遂に銀行の窓口にビーサンで立ったのである

「り、、両替お、、ぉお願いします、、、」(ビビり)
「この枚数ですと、手数料かかりますがよろしいですか?」
「え?よろしくないです、嫌です」
「いや、かかるんですよ」
「嫌です、いくらかかるんですか?」
という茶番のような一悶着を経て
華麗に札束にトランスフォームした長年のコレクションを手に
天下のヨドバシカメラへ忍び足で初陣を切るのです

男は心からビビっていた
この大金はきっと一瞬で姿を変える
その勇気が、お前にはあるか?
その価値を見いだせるのか?

ヨドバシカメラは僕の運命の道の扉を
いくつも準備して手招きしていた。

memento mori(僕の本気モードへのパスワード)

カメラはまだEOS kissしか知らない。
パソコンはまだWindowsとMacの区別もつかない。

写道家への道はまだ遠い

いずれこうなる時が来るとは

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