【2023年受験】SAPIXの合格実績を眺めて@共学校編

 SAPIXの合格実績を眺めるシリーズを男子校・女子校と続けて、最後は共学校編です。合格実績のまとめは、こちらのブログ記事を拝借しております。

ありがとうございます。

 さて、共学校でも最難関校の実績は安定期に突入したように思われます。広尾学園については、ここ2年で300名前半が370名台まで増えていますが、ここまでくると「そんなもんか」と思ってしまいます。ちょっと前から、「もう、しんどいわ~」ってくらい難化していたので、今さらSAPIXの合格者数が増えたとて印象が変わることはありません。
 逆に三田国際広尾学園小石川の合格者数が落ち着いた方が目につきます。受験回数を増やして一回の定員を減らし偏差値を上げる手法が、徐々に世の中に認知されてきているのでしょうか。今年の芝国際の炎上を考えると、世の中の認識が少しずつ変わってきているのかもしれません。

 そんな中で、一番気になったのが東京農業大学の増加です。

 5年前から一気に合格者数を増やし、去年今年と200名を超えています。おそらく、広尾学園の午後受験がうかつに受けられないレベルに高騰した結果、共学校の抑えの役割がまわってきたのだと思います。もともと、施設の充実度など評価の高い学校ではあったので、SAPIXからの受験者数が増えることに不思議はないのですが、5年くらい前までは入りやすさの割に環境の良い学校としてお買い得だっただけに、ここまでSAPIX勢が流れ込んでくると苦しいものがあります。

 他に目立つ学校は東京都市大学等々力です。

ここ2年、合格者が200名を超えるようになっています。おそらく、SAPIXの在籍者数の増加に伴う増加だと思います。中堅共学校で、SAPIXがここまで大きくシェアを拡大してくるとなると、指導の考え方も変えなければならないかもしれません。

 もう一校挙げるとすれば、青稜でしょうか。

5年前は50名を超えていなかったのが、2年連続で80名overです。近い将来100名を超えるのではないかと考えています。そうなってくると、青稜の合格者最低ラインもSAPIXの影響を受けるように思われます。

 共学校については、上位校は難化が傾向が落ち着いてきて、評価が定まりつつあるのかと感じるところです。その上位校がなかなか入れない学校になってきたからこそ、その影響で中堅校の難化が進んでいる印象です。農大や青稜などは、数年前に感じていた入りやすさを、今はもう感じられなくなりました。共学校に関しては、中堅校ほど慎重に考えないと厳しい受験になるかもしれません。


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