【2024年】白百合学園の大学進学実績を眺めて

 「大学進学実績を眺めて」シリーズ、今回は白百合学園の進学実績を見ていきます。

 他の学校の記事は、マガジンにまとめてあります。


[基本設定]
現役合格者数と現役進学者数と卒業生数を、全てHPにおいて公表している学校を対象としている。
[白百合学園の基本情報]
卒業生数:166名
偏差値 :SS53(2024年 SAPIX vol.1 2/2午前)

※白百合学園のHPでは既卒者の合格について言及がないので、データには含まれていないものとして分析しています。

国公立の進学実績について

 まずは、国公立についてです。

【進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
17名:24名:70.83%:10.24%

 東大は2名、医学部4名の進学者がいて、10人に1人が国公立に進学しています。洗足・吉祥女子と比較すると、若干少なさを感じますが、十分素晴らしいと思います。
 内訳の違いがあるので一概には言えませんが、田園調布が同じく10%を超えているのを見ると、物足りなく感じてしまう人もいると思います。そうではなく、田園調布の評価が高まるのかもしれません。それは、人それぞれの感じ方に委ねるところですが、私は「田園調布学園って、実は凄いんじゃね?」って思う方です。

早慶上理の進学実績について

 次に、早慶上理の進学実績についてです。

【大学名:進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
慶應  :16名:29名:55.17%:9.64%
上智  :  7名:27名:25.93%:4.22%
東京理科:  0名:  7名:  0.00%:0.00%
早稲田 :13名:23名:56.52%:7.83%

※50音順

5人に1人が早慶上智に進学しています。国公立と合わせれば、3人に1人程度の進学率です。優秀の一言に尽きます。興味深いのは、理科大が全くいないところです。白百合に関しては、「早慶上理」ではなく「早慶上智」なのでよう。こういう実績を見せられると「早慶」に「上理」を付けるのは、ただのマーケティングなんだと思わされます。

GMARCHの進学実績について

続いて、GMARCHの進学実績についてです。

【大学名:進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
青山学院:4名:22名:18.18%:2.41%
学習院 :0名:  5名:  0.00%:0.00%
中央  :3名:12名:25.00%:1.81%
法政  :1名:  8名:12.50%:0.60%
明治  :6名:26名:23.08%:3.61%
立教  :5名:33名:15.15%:3.01%
※50音順

 GMARCHも10人に1人の進学率です。この表現をどう評価するかは、個人に委ねられますが、白百合も次元の違う学校なんだと感じます。GMARCHという括りに、あまり意味が見いだせない結果になっています。上位校になればなるほど、GMARCHの合格実績は価値がなくなるんだと、改めて思いました。

医歯薬看護系大学の進学実績について

 最後に医療系の大学学部の進学実績について分析します。表記の解釈が難しく、多少不正確なところがあるかもしれませんが、ご了承ください。

【進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
31名:78名:39.74%:18.67%

 医療系の大学学部への進学者が、GMARCHよりも多いです。その時点で、学校の傾向と言いますか、方向性が見えてくる感じがします。
 さらに、ここから医学部を抜き出してみます。

【進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
25名:55名:45.45%:15.06%

 全体の15%が医学部です。医学科かどうかは表記から判断できない部分があります。おそらく、看護学科も含まれていると思いますが、それでも凄いことにはかわりません。医学部進学率だけで言えば、洗足をも上回ります。それがどういう事情によるものかわかりませんが、データ上は素晴らしいです。

まとめ

 166名と比較的小規模な学校ですが、進学率を見ると凄さが見えてきます。これで2日校のSAPIX偏差値53です。偏差値58の洗足、偏差値55の吉祥女子、偏差値49の頌栄、偏差値47の東洋英和と見てきましたが、どこも「素晴らしい」の一言に尽きます。そんな各学校を敢えてラベリングすると、

というような感じになるのでしょうか。これが正しいとは思いません。あくまで、進学実績から傾向を見ただけです。最終的には、どこの学校に行っても「自分次第」でしかないので、直感を信じて受験校を選んで良いと思います。
 いずれにせよ、「どこの学校も素晴らしいんだ」という心持でいることが中学受験を前向きにする秘訣だと考えています。偏差値に囚われず、また大学進学実績も気にせずに、心の赴くままに学校選びを進めてください。
 このシリーズも、「大学実績も、よく見ればどこも凄いよね」ということを改めて確認するために記事にしております。どうか、些末な差に気を取られずに、前向きに日々をお過ごしください。

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