【2024年】吉祥女子の大学進学実績を眺めて

「大学進学実績を眺めて」シリーズ、今回は吉祥女子についてです。たまに誤植などのミスがありますので、見つけられた方がいらっしゃいましたら、ご指摘ください。

 これまでの記事は、マガジンにあります。よろしければ、お読みください。


[基本設定]
現役合格者数と現役進学者数と卒業生数を、全てHPにおいて公表している学校を対象としている。
[吉祥女子の基本情報]
卒業生数:273名
偏差値 :SS55(2024年 SAPIX vol.1 2/1午前)

国公立の進学実績について

 まずは、国公立についてです。

【進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
67名:71名:94.37%:24.54%

東大の進学者数は1名ですが、およそ4人に1人は国公立に進学しているのですから、その指導力は申し分ないと思います。国公立という括りで言えば、その割合は洗足学園と互角です。偏差値もSS58とSS55なので、その3ポイント差は、東大への進学者数の差というところでしょうか。それでも、個人的には前年気になりません。とても優秀な学校だと思います。

早慶上理の進学実績について

 次に、早慶上理の進学実績についてです。

【大学名:進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
慶應  :21名:47名:44.68%:7.69%
上智  :  6名:55名:10.91%:1.83%
東京理科:13名:97名:13.40%:4.76%
早稲田 :27名:67名:40.30%:9.89%

※50音順

 洗足と比較すると物足りない数字です。やはり偏差値3ポイント分の壁はある印象です。頌栄と比較しても、早慶の進学率は見劣ります。ただ、こちらの場合は国公立の実績で吉祥女子に軍配が上がっているので、学校の個性の差なのかなと。推薦枠の問題もあると思います。御家庭の方針に従って、吉祥女子か、頌栄かを選んで良いのではないでしょうか。
 いずれにせよ、およそ2人に1人は国公立早慶に進学するわけですから、このレベルの女子校は「本人の努力次第」でしかなく、全てが誤差の範囲内な気がします。お子様の直感を信じて気に入った学校にチャレンジして良いのではないでしょうか。

GMARCHの進学実績について

続いて、GMARCHの進学実績についてです。

【大学名:進学者数:現役合格者数:進学者/合格者数:進学者/卒業生数】
青山学院:10名:  46名:21.73%:3.66%
学習院 :  5名:    8名:62.50%:1.83%
中央  :11名:  88名:12.50%:4.03%
法政  :  4名:  72名:  5.56%:1.83%
明治  :13名:129名:10.08%:4.76%
立教  :  6名:  63名:  9.52%:2.20%

 吉祥女子も、早慶上理4大学への進学者がGMARCH6大学への進学者よりも多い学校になります。私の感覚では、世間一般から浮世離れしているように感じます。そして、やはり進学しないんですね。洗足や頌栄と比較すると中央や明治にの進学者が多いのは、校風なのでしょうか。吉祥女子は中央線沿線なので、中央に通いやすいからという立地も影響しているのでしょう。これまでは進学者が多いと感じていた立教が少ないのは、宗教上の理由なのかもしれません。
 ともあれ、GMARCHの進学者数からも、少しだけ違いが見えてくるのは面白いです。

まとめ

 吉祥女子の分析項目数が少ないのは、公開されている情報から見えづらいのが理由です。実際には、医学部医学科の合格者数も多く、一定数は私立学部に通っていることは見えてきます。その点でも、洗足・頌栄から決定的に引けを取ることはないと考えています。データを見てきましたが、最終的には通学条件で選んで良いと思っています。ただ、若干の傾向から敢えて言及するとすれば、

という感じになるでしょうか。強引な話なので、当てはまっているかは皆さんにお考えいただければと。

 結局は、どこの学校も良い学校です。最終的には、過去問との相性で考えても良さそうです。洗足・吉祥女子・頌栄は、模試の結果で考えるよりも過去問との相性で考えた方が良いです。吉祥女子と頌栄は、偏差値では6pの差がありますが、意外と頌栄の方が対応できない子はいると思います。そういった意味でも、学校選びをするときに不必要に偏差値に惑わされる必要はありません。自由に将来の可能性を感じながら、幅広く学校見学を進めてください。

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