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罹患

2020年から2021年の年末年始。私は入院をしていた。

新型コロナ陽性反応がでたのだ。

私の症状は結果として軽症だった。陽性反応が出た時点で、肺炎の症状有ということで入院措置となった。幸い今のところ目に見える後遺症はない。でも今後は分からないし、「コロナにかかった」という事実がどの様に私に影響を及ぼすのか。

入院中に罹患したことをFacebookでつながっている人達に向けて公表した。退院後、経過についても何回かに分けて投稿した。本記事で投稿するのは、その時のFacebook投稿をまとめたものである。

PCR検査検討〜入院まで

①咳を自覚してから4日目。午前中。嗅覚しないと気づく(香水とボディソープが匂わなかった)。熱は36度台。対応を調べる。
区の案内に従ってかかりつけ医に電話。
かかりつけ医の診察は忙しくてしてもらえなかったのだけど、電話応対してくれた受付の人が「〇〇区 PCR検査」で検索して、PCR受診を勧めてくれた
②「〇〇区 PCR検査」でヒットした中で一番近い病院(たまたま総合病院だった)へ電話。受付の人から連絡先を聞かれて、看護師さんから折り返しますとの事
③電話から2時間後ぐらいに看護師さんから折り返し電話あり。電話口で症状を伝える。伝えた後、受診するかどうか聞かれる。「受けてください」とは言われないで、意思確認されたから一瞬悩んだけど、受診を決意。一番早い時間に予約。
③病院の指示された受診場所へ。保険証の持参、支払いは1万円前払いで精算は後日の指示があった。
④程なくして受診開始。女性は妊娠の有無や最終月経日の確認。尿検査(妊娠の有無の確認)→採血→CT→鼻腔ぬぐい検査をして、陽性反応確認。CT検査で肺炎症状あり。 ※尿検査以降の順番はあやふや 
検査結果を伝えられると同時に医師から入院を告げられる。
その後、痛み止めとか処方されて一旦帰宅。所要時間1時間。保健所からの連絡を待つように指示あり。
⑤夕方に保健所から連絡あり
*入院勧告
治療費用は3割、入院費用は上限は2万/1日 ※所得に応じて減額。退院後保健所に連絡。金額を計算してくれる。住んでいる地域によって異なる可能性あり
*就業制限
出勤不可。だけどテレワークはok
*マンションへの申告
申告義務はないけど、マンションの規約に従う
*この電話以降外出厳禁
宅配やデリバリーはok。ただし直接受け取り不可。
*基礎疾患について
*1ヶ月以内の海外渡航歴
*飲酒量と喫煙歴
*ココア'(アプリ)をいれているか
*妊娠の可能性
*毎日健康確認の電話をしていいか
*何かあったらの連絡先案内
東京都発熱相談センター
*入院かホテル待機か決まったら連絡
⑥入院が確定。
一旦電話を切った後に再度保健所から電話あり。必要かもしれない入院準備
下着&着替え
1,000円くらいの小銭
水(すぐに飲めない可能性あり)
携帯やPC(病院による)
クロックス(下履き。クロックスが便利と)
⑦会社に報告
併せて濃厚接触者と思われる人へ連絡。
⑧翌日昼ごろ保健所から病院から連絡あり。電話から約2時間後に出発が決まる。保健所の人のすすめに従って入院準備。
⑨家の前に専用タクシーが迎えにくる。移動
⑩病院到着。保険証の確認。レントゲン、心電図、血液検査

〈振り返り〉
咳が出始めてから検査受けるまでが一番こわかった。そのあとの不安とは種類が違った。言語化するならば、検査を受ける事で全てを失う可能性を考え、覚悟する時間だった。検査を受けに行こうと思えたのは、何が起こっても生き抜こうと決めたから。検査結果を聞いた後は「寝耳に水」という感じで、茫然としていた。先生に写真撮ればと言われなければ、検査結果も写真撮らなかったかも。それは体調悪いけど、耐えられるレベルの体調不良で、実感がなかったから。気を張っていたというのもあるかもしれないけれど。
気を張らなければ入院出来なかっただろうなぁと、今では思う。体調万全じゃ無い中での入院準備はハードだった。家中ひっくり返したもん。

入院経過

1日目
入院した時間は1日目の夕方16時前。病室に到着したのは17時ぐらい。
1階で検査した後、病室は8階にあった。フロアの半分ぐらいはコロナ患者専用病室。女性と男性で部屋が分かれているが、部屋は隣にある。ベッドに到着してすぐに、入院に関する注意事項や病歴、家族構成についてや治療方針について看護師さんから書類配布、説明あり。必要なものにほ記入、サイン。目を通している最中に18時過ぎになり、晩御飯。食べたら気が抜けたのか疲れたので、すぐ寝たかったけど、着替えてなかったので荷解きしながら着替える。休み休みしながらだから時間かかったし、しんどかった記憶。

2日目
朝、医師から電話。状態確認。1日かけて荷解き。ちょっと動くと息苦しくなるので、どうしても休み休みに。テレビが無料だったので、一挙放映してたドラマをずっと付けっぱなし。意識的にニュースはあまり見ないようにしていた。


3日目
朝、呼吸器内科の医師と看護師さんからご挨拶&説明。年末年始でちょっと人が少なくなるけど安心してねとの事。この時、安定していれば3日後に退院とお話あり。シャワーに入れる日。一人30分、予約制。シャワー室は同じフロアのコロナ病棟の区域の外にあった。その仕切りの向こう側にの看護師さん達は装備が軽くなっていた。シャンプー、リンス、ボディソープは持参。使用したタオルをついでに洗う。タオルは翌日には乾いていた。部屋の中が乾燥していたのがよくわかった。この日の昼に37.5度あったため、退院が一日のびる。


4日目
関係各位や身近な人達とのやり取りが一通り終わり、ドラマを観ながらうつらうつらする日。誰に知らせるか、どこまで知らせるか、どういう風に知らせるか。何がこわかったか。未知なる病にかかり入院している最中に、
悪意ないけど、聴かれると心が痛む質問を投げかけられること(これは投稿とは別に結局何件かあった)。結果としてFacebookへの投稿を選んだのは、
繋がっている人達を信じたから。この日の夕方Facebook投稿。

5〜7日目
5日目の昼前に部屋移動。軽症者の病室に移ったようだった。昼や夕方に37.2度ぐらいを出す事はあるも、徐々に回復。

8日目退院

入院中


看護師さんは昼夜交代制。
交代のタイミングで挨拶に来てくれる。
ごはんのタイミングで状態確認。
症状の重さで部屋割り
→途中部屋を移動したが、移動先の人達の方が症状が軽そうだった
食事は弁当(弁当箱はその都度捨てられる)
朝と昼に検温と酸素濃度測定(基本各自)
トイレ以外の移動は控える
トイレの清掃は1日2回 10時と15時
起床とは7時、朝食は8時前ぐらい
昼は12時 必ずビタミンゼリーがつく
夜は18時
消灯21時
新規入院患者が入る時、10分くらい部屋から出ないようにアナウンスが流れる
家族で入院している人達もいた
看護師さん達は割烹着みたいなビニールエプロンを制服の上に着ていた。マスクの上にマスクシールド

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治療
基本的に投薬はしない。

経過


1日目
咳が出始めた。熱の時のゾワゾワする怠さ。熱は平熱の範囲。

2日目
咳はでるけど、、、。熱の時のゾワゾワする怠さは継続。早く寝る。

3日目
朝頭痛。痛み止めで治る。咳が治る、、、かと思いきや、外に出ると咳が出た。鼻水も少し。。夜、味覚が少しなくなる
→いつも食べてるスモークサーモンのスモーク感や1日前に食べたバスチーのチーズ感が感じなくなる。でも美味しいのはわかる。


4日目
朝ごはんの味がするけど、何か臭いがしない気がする。ポン酢、醤油、出汁醤油など、味や匂いが濃いめのものを味見&匂い確認。味も匂いも分かる気がするけど、違和感。ロクシタンの香水やSABONのボディーソープの匂いが匂わない事がわかる。検査を受ける事をきめる。咳はあまり出ない。熱の時のゾワゾワする怠さは継続。ただし、この日までに3kg減。食欲はあったから、普通に食べていたはずなのに。熱は昼間は36度台、夜に37度台。少し動くと疲れやすく、息苦しさを感じるようになる。検査後、解熱剤と胃を守る薬を処方。朝昼晩服薬。


5日目(入院1日目)
疲れやすい。息苦しさも発生しやすい。匂いはしない。味は大丈夫な感じだけど、薄い気がする。この日入院1日目。入院後、薬をのまないように言われる。


6日目(入院2日目)
咳が出る。夕方に寒気を感じる。体温をはかると38度を超える。氷枕を用意してもらう。熱いのと寒いのを繰り返す。嫌いなキュウリが食べれる。
臭いも味もしない?紙を食べてる感じとかではない。食べ物を食べている感じはある。

7日目(入院3日目)
朝、熱は下がる。匂いはしないし、味も薄くなっていた。昼に37.5度に。
熱は朝から夜に向かって上がっていく。この日はだるくて一日、横になっていた。

8日目(入院4日目)
怠さが少しぬけて、味がちょっと回復。この時に味がなくなっていた事に気づく。まだ疲れやすいため、基本横になって過ごす。昼から夜に37度前半の微熱あり。


9日目(入院5日目)
昼から夜に37度前半の微熱あり。前日より怠さが楽になる。

10日目(入院6日目)
昼から夜に37度前半の微熱あり。ちょっと匂いを感じた気がする。SABONのハンドクリームの匂いをうっすら感じる。問題がなければ明後日退院。


11日目(入院7日目)
夜に微熱でなくなる。だるさも大分楽になったが、疲れやすい

12日目(入院8日目、退院1日目)
退院。味は回復してきている。ランチに作ったペペロンチーノは薄いけど、味はわかる。疲れやすい。休み休み入院の片付け

13日目(退院2日目)
引き続き休みながら家の片付け。疲れやすいは続く。


〜20日目(退院8日目)
味はしていると思うし、匂いもしている気がするけど、完璧回復ではない気がしている。起き上がって1,2時間オンラインwsをするのは、なんとかやっとというかんじ。喋ると咳がでる。喉の痛みとかは感じないけれど、咳が出るから、あまり喋らない。相変わらず疲れやすい。ふとした瞬間に息苦しさを感じる。


〜26日目(退院14日目)
スモークサーモンの味と匂いを感じる。これでほぼ味覚、嗅覚の回復を感じる。香水も匂いを感じる。この週から出社。体力を使い切ったのか、週末はずっと寝ていた。喋ると咳がでるのは変わらず。


〜33日目(退院22日目)
ハチミツをすすめられてなめるようになり、咳が落ち着いていく。多少の咳はでるが、話し続けられるようになる。酒解禁。だけど1杯だけ。それ以上はのめない。


〜40日目(退院29日目)
体力も大分回復。休日に散歩にいく気力と体力が。

〜53日目(退院42日目)
咳はでる。でもタイトなスケジュールをこなせるようになる。酒がちゃんと飲めるようになる。酔うほどは飲まなかったけれど、多少飲んでも大丈夫な感じがでてきた。


〈治療関係〉
基本的に対処療法で投薬はなし。退院基準は発症から10日経過し、かつ症状軽快後(解熱剤を使用せずに解熱し、かつ呼吸器症状が改善傾向)。退院に際してPCR検査を受診していないが、退院後周りで陽性者は出ていない。
私は有症状者①に該当
参考 : 厚生労働省 退院基準
https://www.mhlw.go.jp/content/000639696.pdf


〈保健所対応および濃厚接触者の判定について〉
保健所とのやり取りは陽性判定後の治療方針が決まるまでに3回、退院後に退院報告をした1回のみ。保健所からのヒアリングの中で、濃厚接触者に認定された人は結局いなかった。感染可能期間は、発症2日前から、発症後7〜10日後と考えられており、私の保健所のヒアリングが行われたのが、発症から4日目。ランチをした同僚、mtgをした上司が濃厚接触者と判定される可能性が高かったが、保健所からの連絡はなかった。なお、会社関係者は会社指示、会社費用で同部署の人は全員PCR検査を受診。
参考 : 6ページ 2.伝播様式 潜伏期・感染可能時期
新型コロナウィルス感染症 診療の手引き第4版
https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf

〈治療費など〉
検査費用(尿検査、採血、CT、PCR)約1万円
CTを検査した病院から入院した病院への送付等の手続きにかかった費用、約3千円
薬代、約600円
帰宅時の病院→自宅のタクシー代、約1,300円
以上

〈書類関係〉
退院した翌日、保健所に退院報告。2週間後ぐらいに保健所から収入を確認するための同意書が届く。収入を見たうえで、入院費用を決めるため。翌週、入院費用のお知らせが届き0円と確定。加入保険の手続きはこれから行う予定。

おわりに

時折。「自分はかからない気がする」と言っている人をみると、「私もかかるとは思ってなかったよ」と伝えたくなる。

私が罹患していた時期と現在は状況が異なるから、どこまでこの記事が参考になるかはわからない。

今コロナ治療中の人が読むのだとしたら、ちゃんと回復したことを伝えたい。コロナにかかっていない人には、軽症で回復するかなんてどこにも保証はないということを伝えたい。医療関係者のみなさまには心からの感謝とどうかご自愛くださいと伝えたい。

コロナの不安はまだしばらく続く。私も罹患したとはいえ、今後再度かからない保証はない。

そんな中でどう生きるか?その思考の一助になれば、、、、、。


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