魔女とダイエット

　妻は魔女だと自分で自分のことを言う。魔法が使えるらしい。その根拠はお菓子にある。彼女が作る、ケーキやアップルパイ、フレンチトースト、パンケーキ、等々絶品である。作り方を教われば、さほど難しいわけではないが、ビタミン愛が入っているので美味しい。
　最近はダイエット中なので、作ってもらうとつい食べるから、困る。仕事も辞めたので、これから年末に入るにあたり、ますますお菓子を作ってくれそうだ。
　ダイエットといえば、一進一退の激戦である。増えたり減ったりの繰り返しだ。お菓子のせいである。とはいえ食べないばかりではストレスもたまるので、これで丁度いいくらいだろう。
　念願の50㎏台には近づいたり離れたりではあるが、先日、礼服のズボンをはいてみたら、シンドバットのように（知っている人は知っている昔のアニメ）思いっきりウエストをすぼめれば、何とかはけることができた。勿論窮屈ではあるが、最終目的は体重そのものではなく、ズボンがはけるかどうかなので、目標はギリギリ達成した。あともう少し楽に履けるようにならなければ、式の最中、気分が悪くなったりしたら困るので、あとひと踏ん張りである。
　ダイエットをしながら、時に妻の作ったお菓子を食べながら、ウエストを細くしていかないといけない。