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スタッフから見た各派遣会社

私の自己紹介記事では、これまでの経歴をカンタンに紹介しています。
これまでに5社の派遣会社から仕事を紹介いただきました。その経験をもとに、派遣スタッフの立場から、各社について紹介したいと思います。


【0】派遣社員の基礎知識

派遣社員として働いたことがない方のためにも、簡単に仕組みをご紹介します。

仕事探し~決定まで

派遣スタッフ登録(※1)→求人エントリー→求人について詳細を聞く(電話)→正式エントリー→(派遣会)社内選考(※2)→派遣先へスタッフを推薦(※3)→職場見学→双方合意すれば就業決定

※1
登録は、WEBで完結する派遣会社と、派遣会社の事務所へ訪問するタイプがあります。

※2
複数の登録スタッフから応募があった場合に、派遣会社がご登録情報から派遣先へ誰を推薦するかを決めます。派遣法にて、派遣会社は1名の募集枠につき1名しか推薦してはいけない決まりになっています。

※3
推薦するときは、派遣スタッフの個人情報をマスキングし、これまでの経験やスキルを一覧にしたスキルシートを派遣先へ提出します。
派遣先がこのスキルシートを見ることで、求めているスキルを備えているか確認します。満たしてない場合は、再度派遣先と派遣会社が調整し再人選となります。満たしていれば次のステップへ進みます。

派遣法では、面接禁止となっているけど?

派遣業界ではよく話題となりますが、派遣を雇う場合、派遣先は面接をしてはいけないことになっています。
では、職場見学やスキルシートはなんのためにあるのでしょうか?

それは、派遣先が求めている労働力を派遣スタッフが備えているか確認するためです。

たとえば
設立2年目のベンチャー企業が経理スタッフを求めているとします。
企業が求めている人が以下のようなイメージです。

・設立したばかりなので変化が大きい→臨機応変に対応できる
・社風が体育会系→明るく前向きで行動力がある
・働くうえで改善してほしいことは言ってほしい→積極的に発言できる
・経理は社員1名なので、2人で経理の仕事をする→仕訳だけでなく、決算や小口現金の管理など、業務が多岐にわたる。残業も多い

しかし、実際に職場に訪問したスタッフは以下の特徴のある方でした。

・決められた業務を決められただけ着実にこなす
・落ち着きがあり、控えめな性格
・経理経験はあるが、請求書発行と仕訳のみ。決算は未経験
・家庭の事情で残業はNG
・電子機器の操作が苦手なので経験したことのある経理システムを使いたい

この場合、企業の求めている労働力とスタッフのスキルの間にミスマッチが発生します。
働き始めた後にこれが発覚すると、企業にもスタッフにもマイナスにしかなりません。
(派遣会社へのクレーム、企業は仕事が減るどころが増える、スタッフが心身に不調を抱える、など)
なので、事前のすり合わせをするためにスキルシートや職場見学があります。

もちろん、実際にはミスマッチを防ぐために、ある程度派遣会社と派遣先ですり合わせをしてから、スタッフ探しが始まります。
しかし、

・実際にスキルシートをみたら、もっとこういう人がいいという要望が増えた。
・実際に会ってみたら、書類上の印象と違った
・派遣先が複数の派遣会社からスタッフの紹介を受けており、その中から1名を選びたい意向がある

などの理由から、実態としては、選考と受け取るような機会があります。

それでは、長くなりましたが、各派遣会社を紹介します。

【1】リクルートスタッフィング

業界最大手の派遣会社です。求人数もスタッフ登録者数も多いです。

メリット

・求人が多く、仕事を紹介してもらいやすい
・ニートなど、働いた経験が全くなくてもハンデにならない
・リクルートグループで働ける求人が多い

デメリット

・登録者が多い=求人1つの応募数が多いので、社内選考が通りにくい
・営業さんが忙しすぎて、なかなか相談できないし、動いてもらえない
・リクルートグループが派遣先となった場合、派遣元営業にとって派遣先は上司も同然なので、職場でのトラブルがあっても対応してもらいにくい。

リクルートスタッフィングでは、ニートなど社会人経験が少ないスタッフさんをリクルートグループへ派遣しています。
すると、その働きぶりを見て、次回グループ外の派遣先へ派遣できるか判断しています。
また、求人数に対して営業の数が少ないです。常に忙しそうなので、連絡が取りずらかったり、派遣先への不満やトラブルなどがあった場合、ほとんど相談にのってもらえません。

とにかく早く仕事を決めたい。なんでもいいから社会人として経験を積みたい方向けです。

【2】アデコ

外資系の派遣会社です。外資であるためか、派遣会社の中でも丁寧で、より特徴的な点があります。

メリット

・1度に複数の求人に応募でき話を進められる
・研修が充実している
・働きはじめると、キャリアコーチがつき、将来について相談にのってくれる
・派遣法の改正があると、改正内容について説明をしてくれる
・外資系企業の求人が多い
・無期派遣への切り替え条件が低い

デメリット

・同時に複数の応募をした場合、どこに就業決定するか決断しにくい
・経験者の登録が多いので、未経験求人へ応募すると、社内選考が通過しないことが多い
・スマホからだとホームページや求人検索が重く、使いにくい

かなり密接にコミュニケーションをしてくれる印象があります。一番印象が良いです。
とはいえ営業さんによります。

派遣業界のトレンドに敏感な方、今後の働き方に悩んでいる方、英語力を活かしたい方向けです。

【3】テンプスタッフ

働き方に融通の利く求人が多いです。

メリット

・時短勤務、週5日未満勤務が条件の求人が多い
 (専門のチームがあります)
・派遣、契約、正社員など様々な雇用形態で求人を扱っている
・未経験歓迎求人が多い

デメリット

・職場見学後、契約締結への持って生き方が強引(営業による)

営業さんのスキルに差が大きい印象です。

雇用形態にこだわりがない方、フルタイム以外を希望している方、ベンチャー企業で働きたい方向けです。

【4】パソナ

実業家として有名な竹中さんが会長を務めていた派遣会社です。

メリット

・自治体や公共団体の求人が多い
・大手企業の求人が多い

デメリット

・求人数は他社と比べると多くない
・同じ求人でも他社と比べて時給が低いときがある

何度かパソナ本社にて研修を受けたことがありますが、新卒でパソナに入社した方はどくとくの雰囲気がありました。
社風にマッチした営業さんは横柄な態度になることがおおく、染まりきってない営業さんは優しい方がおおいです。また後者の営業さんは退職される方が多いので、仕事が決まったあとに担当が頻繁に変わり、営業さんと派遣先とのコミュニケーション不足を感じることがありました。
建前と本音を使い分ける(悪く言えば嫌味な)方が多いです。

役所や法人などの、派遣先の雰囲気も仕事内容も落ち着いている仕事を希望している方向けです。

【5】スタッフサービス

リクルートグループの傘下にありますが、リクルートスタッフィングとは全く違う印象の派遣会社です。

メリット

・事務職の求人が多い
・時給交渉をしてくれる
・連絡がはやく相談しやすい

デメリット

・派遣先とのトラブル等相談にのってくれるが、派遣先との交渉はあまりしてくれない(営業による)
・社会情勢への対応が遅い?(※)

※コロナ禍で在宅ワークが増加したため、派遣会社各社は通勤手当について見直しを行いました。結果、各社ルールは異なりますが、在宅ワークをしている派遣スタッフに対して、通勤手当の代わりとして在宅手当を支給するようになりました。
その中で、スタッフサービスはもっとも在宅手当を取り入れるタイミングが遅かったです。

未経験 経験問わず、事務職を希望している方向けです。

【6】まとめ

今思い出した限りの情報を記しました。思い出したら追記いたします。

営業さんの質や相談しやすい環境が整っているという意味でのオススメは以下です。
アデコ>スタッフサービス>テンプ>リクルートスタッフィング=パソナ

社会人経験が少ない方へのオススメは以下です。
リクルートスタッフィング>テンプ>スタッフサービス=パソナ>アデコ

ご参考になりましたら幸いです。

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