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灯台

白い灯台の下にいれば、
白い灯台のその下にいれば、
鬱蒼とした森が僕を隠してしまおうとしても、
鬱蒼とした森が僕を呑み込んでしまおうとしても、
あなたが見つけてくれるような気がして、
ここを離れられずにいるのです。

白い灯台には、魔法があるわけではなく、
白い灯台は、ただいつもそこにあるということだけで、
動かずに、いつもそこにあるということだけで、
僕を安堵させてくれるのです。

あなたは、僕を捜しているわけでもなく、
もちろん、白い灯台を探しているわけでもなく、
ご飯をつくって、洗濯物を干しているでしょう。
時には、季節をすすめる風の心地よさに、
遠くまで続く空を見上げるかもしれません。
それだけでいいのです。
それだけでいいのです。

もし、いやそんなことはないと思うけど、
街に迷い込んだカモメを見たなら、
その無垢な色は、白い灯台を映しているのです。
そして、そこにはあなたを思う私がいます。

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