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ウクライナとロシアの地理と地形に関するワシントンポストの記事が興味深い

2月4日付けのワシントンポストに、ウクライナとロシアの地理と地形に関する興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

https://www.washingtonpost.com/world/interactive/2022/ukraine-russia-invasion-geography-weather/


元々地形好きですが、ウクライナ周辺の地形はさすがに調べてなかった…まず地図を見てみます。ウクライナは黒海の北に位置する国で首都はキエフ。その北にベラルーシがあり、ロシアはウクライナの北東から東に位置することがわかります。ロシアはこの東側の国境に10万人の兵を展開している模様です。


記事ではまず、3月は雪解けで地面がぬかるみ行軍しにくいのに対し、2月は地面が凍って行軍しやすいことを指摘します。だとすると、2月までの情勢が重要という示唆か。

また、ベラルーシ国境の北側はPinsk Marshesと呼ばれる沼地となっています。第二次大戦のドイツのバルバロッサ作戦において、進軍の妨げになったのがこの沼地らしい。

ベラルーシのルカシェンコ大統領は親ロシアで、軍事演習のため国内にロシア軍がすでに駐留しているようです。ベラルーシ国内のロシア軍が、沼地を越えて来るのかどうか。


そしてベラルーシ国境から最短距離で南のキエフまで行く途中にあるのが、チェルノブイリです。哲学者の東浩紀さんが主催するチェルノブイリツアーの本を読むと、この場所の位置関係がよく理解できます。どうもウクライナはゾーンの中で軍事練習をしているらしい。人が住んでいないから。


次に、東のロシア国境を見てみます。国境近くにウクライナ第2の都市ハリコフがあります。さらに進むと、南北に流れるドニエプル川に当たります。ドニエプル川、昔地理で習った気がする。

このドニエプル川にあるのが、ザポリージヤというダムです。第二次大戦時に、ドイツの進軍を妨げるためにスターリンが破壊したダムらしい。多くの市民が巻き込まれたようですがスターリンならやりそう。今回もウクライナがダムを破壊するのだろうか。


最後に記事に出てくるのが、黒海に突き出すクリミア半島です。クリミア戦争も、昔の世界史で出てきた気がします。ナイチンゲールで有名。このクリミア半島はロシアが2014年に併合しました。ロシアは黒海の海軍も増強していて、他国の艦船がクリミア半島に近づけないようにしているそうです。

ウクライナは世界でも有数の穀物生産国で、黒海にはオデッサなどの穀物輸出港があります。黒海の穀物貿易はどうなってしまうのだろう。ウクライナとロシアの情勢は、日本にも重要な影響を与えるものと思います。


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