見出し画像

太平洋戦争の時に起きたことは今も起きている、難局のマネジメント

難局をどうマネジメントするかに興味があるので、これまで↓以下のような太平洋戦争関連の本を読んで来ました。


今、再び日本に難局が訪れていますが、太平洋戦争の当時に起きていたことが奇妙に繰り返されています。当時と今で、似ていると思う点が12個もあったので、以下挙げてみます。


1 初戦の真珠湾の成功で油断
当時、緒戦の真珠湾で成功を収めたことが後の油断につながったように、他国に比べて低い陽性数だったことがその後の感染拡大につながっている可能性があるとして、もし自分ならそのリスク回避のためちゃんと動けたかどうか。難問です。


2 兵站の軽視
マスクの配布は、考え方は悪くなかったように思います。ただその後の医療受入体制の整備不足、ワクチン、看護師不足などは、兵站そのもの。これが大事とピンと来るかどうかは、現場経験が効いてくるように思います。


3 情報の軽視
太平洋戦争の勝敗を分けたのは、暗号解読やレーダーといった情報力だったと言われます。今も、陽性数カウント方法が原始的な点は情報軽視の雰囲気。ただ今は、東京都に宮坂副知事がいるのが心強い。


4 最前線の現場の頑張りで持ちこたえる
「下士官は優秀だか、高級将校は凡庸」という日本軍の評価があります。現代も、マスク・手洗い・自粛・医療関係者という現場の踏ん張りで何とかしている感じはちょっと似ているかも。


5 軍の幹部にはふんだんに酒や食料が用意されていた
国会議員の会食を連想します。リーダーの倫理観を問われています。


6 数字で語る人を排除
総力戦研究所は、昭和15年に設立された機関であり、国家総力戦に関する基本的な調査研究のため各官庁・陸海軍・民間などから選抜された若手エリートたちが集められました。でもこの機関が「戦争したら負ける」という結論を出したのに、結局考慮されずじまい。今の西浦教授の数理モデルの扱いと相似します。


7 欲しがりません勝つまでは
自粛に対する違反者への圧力、自粛ポリスは今でも健在。メンバーがこういうネガティブなマインドになった時どう対処するかは、リーダーの難問です。


8 戦力の逐次投入
ガダルカナル戦で有名。現代も、GO TOの中止時期やビジネス関係者の入国制限の判断で、この現象が見受けられます。思い切って資源を大事なところにドン!っと投入する判断を、できるかどうか。


9 プランBがない
これはオリンピック開催における判断で顕著です。リーダーは、あらゆる仮定に備えてプランを構築できるか。


10 年功序列

昭和20年の年齢別人口をみると、20代の人口の少なさにびっくりします。特攻隊は年の若い兵士ばかりでした。飲食や芸術分野を担う若い世代が最も経済停滞の影響を受ける構図と似ています。


11 戦費は軍票やインフレにより踏み倒し
一般会計予算は175兆円、国債新規発行は112兆円。これらは後の世代が負担します。必要な財源の確保もリーダーの役割。


12 テレビ新聞
どんなイベントでも発行部数増につながるので、マスコミは煽るのが仕事になってしまいます。これも、社会のリーダーのノブレス・オブリージュの課題。


以上、もし自分が上司の立場ならどうするかを常に考えなさい、と自己啓発本に書いてあったので、思い切って「自分が菅総理だったらどうするか」を想像し自分のリーダーシップを自省しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?