見出し画像

食べるもの

 この間、おまかせコースで1万円以上する寿司屋に行ってきた。
 家族がこっちに遊びに来たときに連れて行くための下見として、というのは口実で、ホントはいい寿司を食べたかったんです。
 そこで出てきたものの中に、鰯を海苔巻きにしたものがあった。
 鰯ってさ、安いのよね。
 だから、いい寿司屋で鰯が出てきて美味しかったって人に言うと、「鰯って安いじゃん」とか言われる。
 でも、その鰯、小骨が気にならないように処理されてて、口に入れたら油が溶けるように常温にされたり、青ネギとガリと一緒にご飯無しで巻くことで、鰯の旨味がすごく伝わってくるものだった。
 価格が安い素材のものの中にも、それの素のままで美味しいものもあるけど、人って金銭的な価値を基準にしがちだから、いい値段を払って安いものが出てくると、損をした気持ちになるよね。
 お金が世の中の基準になってるから、それは仕方ないことなんだけども。
 安い素材だとしても、手をかけたらかけたぶんだけめちゃめちゃ美味しくなるし、そのかけ方によって生まれた味に価値が付いてるんだろうな。
 つまりは、何が言いたいかというと、「いい物」を食べて生活していきたいということ。
 最近、何もやる気がしなくて、雑な食生活を送っているから、自分でも、食材に手をかければうまいもんができるはずだと信じて、これから買い物行ってくるわ。