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これからの新興国投資をどうするのか?(中国株と、その代わりの国)

ついに習近平氏が第三期目突入ということで、謹んでお祝い申し上げます(笑)
さっそく中国株は下げ放題で、最近の低迷から、さらに下げていきました。
反発もあるかもしれないですが、もはや長期低迷は免れ得ない状況でしょう。
コロナ対策として、上海ディズニーランドを閉鎖して、今話題になっていますね。
国内の不動産バブルも崩壊していますし、これから権力だけで何もかも抑えるのは、難しいと思います。
さらに、台湾侵攻も現実化しそうで、恐ろしい限りですね。

ウクライナ戦争によって、独裁国家に対してさらに警戒感が増している中、最近になって「中国株外し」の動きもささやかれています。
新興国株インデックスに中国が入っていますが、これの割合を下げる、あるいは、中国株を除外しよう、ということです。

新興国株ETFとしては、VWOがあります。
ちなみに、中国を外したETFもあって、EMXC(iシェアーズ新興国株中国除く)というETFもあります。
最近の中国をはじけるのなら、さぞかし中国入りよりもパフォーマンスがいいだろう・・・と思うじゃん?


VWOとEMXCの比較

ローソク足がVWOの、ドル建てチャートです。オレンジの線が、EMXCです。
(EMXCが2017年7月からのデータしかないので、そこを起点にしております)
ほとんど同じように連動していますね・・・
これはなぜか・・・?
結局は、中国を除いたところで、他の国の割合が大きくなるからです。
他の国とは、パキスタンとか、エジプトとか、チェコとか・・・
あとは、ロシアの割合も大きくなるのかもしれません。
なので、ロシアが制裁ではじかれると、一気に価値を減らしたのかもしれません。
ただ、中国を外しているので、これからもし中国がロシアと同じような制裁を食らうとするなら、EMXCの方が、リターンがよくなるかもしれません。

結局は、新興国全体に投資するなら、中国を除こうが入れようが、そこまでリターンは変わりません。
また、中国株の復活も、可能性は限りなく低いと思っていますが、あり得ない話ではないわけです。
個人的には、新興国株は半世紀近くの期間を取らないといけないと考えています。
中国の発展は1990年くらいからなので、そこから半世紀だと、2040年くらいまでは、期間を取らないといけないでしょう。
これくらいの長期で見ると、どうにかなる時期も来るかもしれません。
まあ、可能性はすごい低いですが・・・
中国が衰退するにしても、そうなると自然と割合が減っていくので、投資家の方で何かする必要はないのかもしれません。

ここらへんで、新興国に日経平均とS&P500も比較してみましょう(笑)


色々比較画像

青がS&P500、黄色が日経平均です。
やはり、全世界にまんべんなく投資しておくことの重要性が、よくわかると思います(笑)
オワコンと言われて久しい、日本株にすら、勝てておりません・・・
米国株は相変わらず強い・・・!

では、ここで新たに考えることとしては、「特定の新興国に投資するしかない」ということです。
最近期待されているのは、やはりインド、インドネシア、ベトナムあたりでしょうか。
ベトナムは新興国ですらなく、フロンティア国という位置づけ。
フロンティア国の中でも、一番大きな時価総額で、新興国への格上げが期待されています。
投資価値は大きそうです。
そう思って、ベトナム株に直接投資できないか、調べてみました。
まず、ベトナムの通貨単位は「ドン」です。まずは、円をドンに変換しないといけません。
1万ドン=59.5円で、現在取引できます。
ちなみに、為替手数料は、1万ドンで2円です(笑)
米ドルだと、1ドル0.25円で交換できます。住信SBI銀行を使えば、0.06円で交換できます。
マイナー通貨なので、この時点で3.5%程度の手数料が取られることに・・・
さらに、ベトナム株の買い付け手数料は、大体どこも2.2%でした
はい、入場料高すぎ・・・
しかもこれを乗り越えて成功したとしましょう。
当然、売り抜けることになりますが、その時も2.2%取られます。
さらに、ベトナムドンなどという通貨で、一生置いておきたいでしょうか。
米ドルなら、とりあえず米ドルのままおいておくこともありだと思いますが、ベトナムドンをずっと置いておくようなことはしないと思います。
また円転するわけですが、その時にまた同じ手数料がかかります。
つまり片道3.5%+2.2%=5.7%の手数料がかかります。
往復すると11.4%・・・
これ、米国株の一年間の平均リターンよりも大きいですよ・・・
だったら、低迷すると言われている米国株でも買って置いておくのも、投資期間を取れるなら(たぶん、中国株よりは早くに復活すると思いますが)、悪くないと思います。
ベトナム株に投資できる投資信託もありますが、どれも信託報酬が高く、2%近くに設定されているものがほとんどです。
また、投信に含まれる新興国株というのは、どれも金融や銀行が多い印象です。
しかし、日本の銀行がどうなったかを考えると、あまり金融系に多く投資したくないですね。
さらに、そういった銀行は政府系と思しきものもあります。
政府系企業は、どこでもパフォーマンスが悪いです。
本当にこれでちゃんとした長期的リターンを得られるのか、疑問だと感じます。
まあ、いずれにせよ、このようなフロンティア国も、順次新興国インデックスへと組み込まれると思うので、その時に任せてしまうのがいいと思っています。
もちろん、それを見越して投資するのもありですが、手数料の高さを突破できるほどのリターンがあるかどうかを考えると、微妙かな・・・
特に、新興国の個別株投資だとさらにハードルが高いでしょう。
ベトナム以外でもありますが、相当難易度が高くなると思います。
そう考えると、今のところは新興国投資は、通常の新興国インデックスに連動するETFか投資信託で十分かな、と感じます。
そういえば、「資産運用エキスポ」で、アイ〇ワ証券がベトナム株を勧めていたのですが、これだけ手数料取れるなら、そりゃ勧めますよね。
納得しました(笑)

それ以外の道としては、「新興国に投資する日本企業」に投資することで、間接的に新興国へ投資することです。
新興国現地の企業への直接投資ではないため、うまく行くかどうかわかりませんが、無駄な手数料も払わなくていいし、日本企業の分析の方が楽だということを考えると、十分可能性はあると思います。

結局は、新興国投資についても、そこまで投資家にできることがない、ということでした。
やはり、おとなしく通常のインデックス投資を継続するのが、一番よさそうです。
また、あまり無理して「新興国の時代が来る」と判断して、無理に新興国株へと投資しなくてもいいかな、と思っています。
バブルを売り抜ける難しさは、21年のバブル相場でも痛感しました。
また、そんな状況でも、ちゃんと割安な銘柄に投資し続けることで、そこまで大きな被害を受けずに、なんとか投資を継続できました。
米国ETFを使えば、ある程度低コストで、特定の新興国株へと投資できますが、現地課税、米国課税、日本課税の3重課税があるので、結局は
リターンが食われることになります。
やはり、日本のインデックスファンドで十分だと感じました。
オルカンは大体10%程度、新興国株が含まれているので、オルカンを買っている人は、無理に何かする必要はないでしょう。
あとは、3本の投信(日本、先進国、新興国)を分けて買っている場合ですね。
割合については、最初に決めた通りにリバランスを実行していくのでいいと思いますが、あまりに新興国の割合が多いなら、割合を変えてもいいと思います。
個人的な感覚になりますが、20%を超えてくると、多すぎかな、という気がします。
もし、30%、40%など高い数字であるなら、20%以下に落としてみてもいいのではないしょうか。(個人の感覚なので、将来のリターンは保証しかねますが・・・)
どの割合で持てばいいか分からない人は、オルカンを参考に、10%程度を新興国にすればいいと思います。
インデックス投資なら、無理に何か対策しなくても、自然に中国の割合は下がっていくので、それで我慢するしかないでしょう。
ある意味で、それが究極のパッシブ(受け身)投資なので・・・

他に、新興国への投資アイデアや、商品があれば、教えていただけると幸いです。

それでは、また市場で会いましょう!

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