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園芸って、植物を育てることが面白い。

本日のNHKラジオで、「あたりまえポエム」なるものが紹介されていました。
たとえば「君の前で息を止めると呼吸ができなくなってしまうよ」とか、「あれから10年経った。だけど1日前のことが昨日のことみたいだ」など、そりゃそうでしょ、とツッコみたくなるようなことが、ポエム調になるとどこかしっくりくる。
そんな「あたりまえポエム」を集めた本を、高橋源一郎さんが紹介していたのでした。

いくつかの「当たり前」を聞くにつけ、身の回りにも、いかにも「当たり前」風に振る舞う様が思い当たるのです。
園芸もまた然り。

先日のこと、とあるバイヤーさんの話を聞く機会がありました。
内容は、植物をホームセンターにいくつ売るとか、東京五輪や横浜園芸博にどうコミットしていくかどうか、とか…。
確かに植物の消費先としては魅力的なのかもしれませんが、どれもその先には消費者だったり、植物をどう利用するのかを提案される「客(買う側)」がいるわけで…。

作る側も買う側をみていないし、売る側も買う側をみていない。
売ることよりも、育てることが園芸としては「当たり前」なんじゃないのかな?と呆れたのは言うまでもありません。

「当たり前」風に言えば、いまの園芸シーンがつまらないのは、育てていても面白くないから。

消費者が数年単位でその植物を育てることを考慮していない。
流通経路のことしか頭になく、もっと先の「置き場所」に思いを馳せない。
簡単に育てられることができれば売れる…という思考停止。

植物を育てる面白さを、消費者のひとたちはどのように感じているのか。
それらを僕らは考え、追及していなかければなりません。
そのうえに「娯楽園芸」が成り立つのだと思うのです。

最後にポエム(?)をば。

ねぇ、知ってる?お客さんに買ってもらえないと、植物は売れないんだよ。

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